金融システム不安が燻るなか、米銀行大手は揃って大幅増益を達成-1〜3月期決算
足元では米大手銀行は悠長にどっしりと構えている。これは、先月の銀行システム不安に伴い中小銀行から、より信用度の高い大手銀行へ預金が移動したため、大手銀行には思わぬ追い風となった。
$ジェイピー・モルガン・チェース (JPM.US)$と $シティグループ (C.US)$、 $ウェルズ・ファーゴ (WFC.US)$、米大手3行は、14日に1-3月期(第1四半期)の決算を発表した。いずれも市場予想を数十億円も上回る収益を上げた。 $バンク・オブ・アメリカ (BAC.US)$も売上高、利益ともに市場予想を上回った。同社の決算説明会で、資産と負債のマッチングを巡る鋭い質問が飛び交った。
各行ともに、不安定な経済情勢と信用収縮への懸念を表明しながらも、金利上昇が継続される場合、融資事業からより高い金利収入を期待できるとした。
英フィナンシャル・タイムズ(FT)によると、SVBの破綻を受けて、米中小金融機関から大手銀行への預金流出額が数十億ドルに上ると、先週、複数の米大手銀行が発表したという。
シリコンバレー銀行(SVB)とシグネチャー銀行の経営破綻による影響は、大手銀行にも一時波及した。JPモルガン(JPM)とウェルズ・ファーゴ(WFC)の預金残高は前年同期比で7%と8%減少、シティグループ(C)はほぼ横ばいとなった。ただし、JPモルガン(JPM)の預金残高は前の四半期からわずかに増加した。
大手行は金利上昇により融資事業からの金利収入の増加を享受したにもかかわらず、JPモルガン(JPM)とBofA(BAC)、シティ(C)、ウェルズ・ファーゴ(WFC)の米4大銀行が今年1-3月期に計上した消費者向けローンの損失額は計34億ドルと、前年同期比73%増えた。貸倒引当金の積み増しと合わせると、コロナ禍直後以降で高い水準となる。
出所:WSJ, Bloomberg, The New York Times
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