どこよりも分かる【グーグルQ2決算まとめ】

米グーグルの持ち株会社 $アルファベット クラスC (GOOG.US)$は25日発表した4-6月期（第2四半期）の決算は、売上高と調整後EPSが市場予想を上回った。売上高の伸びが加速し、クラウドサービスに対する安定的な需要と広告収入の回復が支援した。その結果を受け、アルファベットの株価が時間外で6%超上昇した。

AI戦略の中核をなすグーグルのクラウドコンピューティング部門の売上高は2四半期連続増益。グーグルの中核をなす広告収入は、2四半期連続のマイナスからプラスに転じた。主力事業である検索事業は最近の四半期の広告市場の低迷を切り抜けているほか、オープンAIのチャットGPTなどの新たな競合の挑戦にも関わらず、同社の検索製品は優位性を維持している。

同社はまた、ポラットCFOが９月１日から最高投資責任者（CIO）に就任する人事を発表した。後任が決まるまで、2024年および長期的な資本計画プロセスの指揮を含め、引き続きCFOを務める。

●売上高：746億ドル（市場予想728億ドル）、前年同期比7%増。第1四半期の伸び率3％の2倍以上加速した。
●調整後EPS：1.44ドル（市場予想1.34ドル）、4四半期連続の減少から一転、前年同期比で19%の急増となった。
●営業利益：218億ドル（予想199億ドル）、前年同期比12％増。第1四半期は前年同期比13.3％減。
●クラウドコンピューティング部門の売上高：80億ドル（予想78億ドル）、前年同期比28％増、前四半期とほぼ同水準の伸びを維持した。
●グーグル広告収入：581.4億ドル（予想574.5億ドル）、2四半期連続の減少から一転、前年同期比3％増となった。
●YouTube部門の広告収入：77億ドル（予想74億ドル）、前年同期比4.4％増。前年同期比で増加したのは2022年4-6月期以来。

最高経営責任者（CEO）のサンダー・ピチャイ氏はアナリスト向け電話会議では、広告とアルファベットの生成AIの躍進のつながりを強調し、同社は支出を効率化するために事業の統合と調整を続けているという。

また、電話会議で新たな検索システムに広告が導入され、人工知能（AI）を活用した検索でどのようなフォーマットが効果的で、どこに広告を配置するかをテストしていると説明した。

アルファベットの4-6月期の設備投資額は69億ドルで、市場予想の80億ドルを大きく下回ったが、最高財務責任者（CFO）のルース・ポラット氏は決算説明会で「AIに見いだしている機会を支えるため」に年内から来年にかけて増額を続けると語った。

最高事業責任者のフィリップ・シンドラー氏は、広告主の80％がAI搭載検索サービスを少なくとも一つ利用していると述べた。