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≪好調な半導体株が反落≫押し目買い候補銘柄は? エヌビディア&他

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moomooニュース米国株 コラムを発表しました · 04/05 03:41
サマリー
年初から好調だった半導体株が4月4日に大きく調整した。今回の調整は、半導体産業をめぐるファンダメンタルズに変化があったわけではなく、主に外部要因によるものが大きいと考えられる。半導体市況の回復や生成AIブームの恩恵が続くと予想されるため、調整時は押し目買いのチャンスとなろう。今回は、押し目買い候補銘柄をリストアップした。
≪好調な半導体株が反落≫押し目買い候補銘柄は? エヌビディア&他
半導体株が強い
米主要株価指数の年初来騰落率(4月4日まで、以下同様)を確認してみると、S&P500指数が8%上昇したのに対し、ナスダック100指数は6%上昇した。一見、市場全体に比べてテック株のほうが見劣りしているようだ。一方、テック株の一角である半導体株で構成されるフィラデルフィア半導体株価指数(SOX指数)は14%上昇した。AIブームの恩恵でSOX指数は2023年に65%も上昇したが、2024年も好調さを維持した格好だ。
≪好調な半導体株が反落≫押し目買い候補銘柄は? エヌビディア&他
4月4日は下落、要因は?
4月4日、SOX指数は3.0%下落した。S&P500指数とナスダック100指数はそれぞれ1.2%下落、1.6%下落した。
4月4日の下落要因は、主に以下3点が挙げられる。
1)中東情勢をめぐる懸念(イスラエルとイランの間の緊張の高まりを受けたもの)
2)FRB高官が今年は利下げを実施しない可能性もあると発言
3)原油高を受けたインフレ懸念

2)について、「今年は利下げを実施しない可能性もある」と発言したのは、米ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁だ。同氏は元々「タカ派」として知られており、今年はFOMC(連邦公開市場委員会)で投票権を持たない。したがって、4月4日のリスク回避の売りは、上記のうちのどちらかが強かったというより1)2)3)の組み合わせによるものとみられる。おりしも翌4月5日には雇用統計が控えられており、投資家は神経質になりやすい
主要指数よりSOX指数の下落率がより大きいのは、SOX指数の年初来上昇率が最も高く、利益確定売りに押されやすいためと考えられる。SOX指数をめぐっては、台湾の地震による影響懸念も多少あった可能性がある
なお、半導体受託生産(ファウンドリー)で世界最大手の $タイワン・セミコンダクター・マニュファクチャリング(TSM.US)$(TSMC)は4月4日(夜、アジア時間)に、復旧状況について次のように説明した。
★地震の影響をめぐるTSMCの声明文(4月4日夜)
・4月4日現在、工場全体の復旧率は80%以上に達した。
・新しい工場は4月4日夜遅くに完全復旧に達する見込みだ。
・一部の施設では少数のツールが損傷し、部分的に操業に影響が出ている。
・すべての極端紫外線リソグラフィ装置を含む当社の重要な装置には被害はない。
・地震の影響をより受けた地域の一部の生産ラインは完全復旧まで少し時間がかかると予想される。
上記からすると、今回の地震によるTSMCの生産や半導体サプライチェーンへの影響は限定的とみられる。
半導体市況は回復し、企業業績を押し上げている
台湾と同様に半導体が重要な産業となっている韓国では、3月の半導体輸出は前年比35.7%増の117億ドルとなった。月間ベースでは2022年3月以来の高水準となり、半導体市況が回復していることが示された。
半導体市況の回復は企業業績の改善につながっている。4月5日に、サムスン電子1~3月期の決算暫定値を発表した。それによると、営業利益は大幅に増加し、6四半期連続の営業減益から増益に転じる見通しとなった。韓国タイムズ紙によると、市場関係者はサムスン電子の半導体部門が5四半期ぶりに黒字に転じた可能性があると予想している。
半導体市況の改善を受けて業績が回復しているのは、サムスン電子だけでない。米半導体メモリー最大手の $マイクロン テクノロジー(MU.US)$ は、コンセンサスより1四半期早く、12~2月期に営業黒字化を達成した。
マイクロン・テクノロジーは3月20日の決算発表会で、3~5月期の売上高と1株当たり利益について市場予想を上回るガイダンスを示した。同社CEOは、2024年に業界は回復し、2025年には記録的な売上高が見込まれると示した。
生成AIブームによる恩恵、エヌビディア以外にも拡大
マイクロン・テクノロジーのCEOは3月20日の決算発表会で、AIがもたらすビジネスチャンスについて、自社が最大の受益者の一つになるとの見方を示した。
メモリー産業がAI投資の恩恵を受けるのは、AI向けのデータセンターでは大量のデータを一度に処理するためのハイスペックなメモリー(HBM)が求められているためだ。この分野では韓国のSKハイニックスがシェア首位で、次いでサムスン電子が2位となっている。
3番目のマイクロン・テクノロジーはシェアが低いが、同社はビジネスチャンスを取り込むべく、HBM製品を投入しており、今年2月に「HBM3E」の量産を開始した。同製品はエヌビディアの新製品に搭載される予定だ。なお、エヌビディアはサムスン電子からも製品の調達を計画していると報じられている。足元で、サムスン電子とマイクロン・テクノロジーの株価は直近好調なのは、生成AIの恩恵期待による部分も大きい。
≪好調な半導体株が反落≫押し目買い候補銘柄は? エヌビディア&他
押し目買い候補銘柄
押し目買い候補銘柄について、Bloombergデータを用いて以下の条件で抽出した。
1)SOX指数の構成銘柄
2)年初来株価騰落率>0%以上
(SOX指数が上昇した中、逆行安となった銘柄は何らかの下落要因を抱えている可能性があると考えられるため)
業績見通しが良好な銘柄については、間もなく決算発表が始まることを考慮し、今回は当四半期の売上高とEPSについて上方修正された銘柄にフォーカスし、3)4)5)の条件を設定した。
3)当四半期予想売上高の修正率>0%以上
4)当四半期予想EPSの修正率>0%以上
5)3)と4)の条件を同時にクリアしている
上記の条件に該当した銘柄は、下記の通りとなった。
≪好調な半導体株が反落≫押し目買い候補銘柄は? エヌビディア&他
5銘柄の共通点として、まず、それぞれの専門分野で最大手であることが挙げられる。

米半導体メモリー最大手 $マイクロン テクノロジー(MU.US)$
AI半導体世界最大手 $エヌビディア(NVDA.US)$
ファウンドリー世界最大手 $タイワン・セミコンダクター・マニュファクチャリング(TSM.US)$
最先端露光装置で世界最大手 $ASMLホールディング(ASML.US)$
スマホ半導体で世界最大手 $クアルコム(QCOM.US)$

2目の共通点は、半導体市況の回復と生成AI関連への投資の恩恵が受けられることが挙げられる。生成AIは世界に大きな変革をもたらしており、企業の効率化や生産性向上につながる大きな技術革新となっている。テック大手の設備投資規模からしても生成AIは息の長いブームになる可能性が高いと考えられる。よって、その恩恵が期待できる銘柄については、相場調整時は押し目買いのスタンスを取った方が良さそうだ。
2024年4月5日作成 マーケット・アナリスト Amelia
出所:会社資料、Bloombergおよび各種資料をもとにmoomoo証券作成
免責事項:このコンテンツは、Moomoo Technologies Incが情報交換及び教育目的でのみ提供するものです。 さらに詳しい情報
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