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日本インバウンドの本命 - 共立メンテナンス、その投資価値とは?

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三田Santa コラムを発表しました · 11/13 04:02
2023年、日本の観光業が新たな活気を取り戻しています。数年間、新型コロナウイルスにより停滞していた観光需要が再び高まり、円安の影響も加わり、多くの国際観光客、特に欧米からの訪日客を呼び込んでいます。彼らは異国文化を楽しみたいと願い、日本の自然や都市、文化遺産、商業街へと向かっています。

私は、日本のインバウンド市場の成長に強い期待を持っていますが、どの業界も均等に恩恵を受けられるわけではありません。現状を分析した結果、観光業に関連する主要な分野の中でも、特にホテルと飲食に注目することにしました。短期的な市場の浮き沈みに惑わされず、持続的な収益を見込める投資対象に焦点を絞ります。
渋谷宮下
渋谷宮下
業界分析と投資選択
小売、航空、交通:成長の見通しは控えめ

インバウンドの需要が高まることで、人の流れが活性化し、ホテルや飲食店、ショッピング施設への需要も急増しています。しかし、すべての分野が持続的な成長を期待できるわけではありません。

小売業界は活況を呈していますが、競争が激しく、観光客による消費需要は短期的なものである可能性が高いです。特に、ブランド品や電子機器の購入は一時的な消費トレンドに留まり、長期的な投資には不向きです。

航空業界も慎重に見ています。確かに搭乗率は回復していますが、ビジネス目的の国内出張は依然として低調で、オンライン会議の普及により回復の兆しは限定的です。また、訪日外国人も必ずしも日本の航空会社を利用するわけではなく、格安航空会社や他国の航空会社も利用されています。さらに、燃料価格や為替の不安定さも大きなリスク要因です。

交通業界では、唯一注目しているのが東京と大阪を結ぶ新幹線、特にJR東海が運営する東海道新幹線です。この路線は日本で最も繁栄している2つの都市を結び、多くの観光客が利用する重要な交通手段ですが、他の交通関連分野には特に目立った投資機会は見受けられません。

ホテル業界の核心的な投資チャンス

インバウンド市場が回復する中で、ホテル業界は特に注目すべき分野です。コロナ禍で供給が減少しつつも、観光需要が急激に高まっている今、東京や大阪といった観光地ではホテル料金が急騰し、ほぼ満室状態が続いています。

その中でも、特に注目しているのが $共立メンテナンス (9616.JP)$ です。この企業は多角的な事業展開と安定した財務基盤により、競争力が高く、宿泊業界でも際立っています。ビジネスホテルの「Dormy Inn」ブランドはビジネス客や短期旅行者に人気があり、さらに温泉旅館などのサービスも提供し、幅広い観光客のニーズに応えています。
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共立メンテナンスのビジネスモデルは、ホテル運営だけでなく、学生寮の管理も含まれており、多様な収益源を確保しています。このため、リスク分散が図られ、安定した収益が期待できます。決算データからも、同社がコロナ禍でも徹底したコスト管理と安定的なキャッシュフローを維持してきたことが確認でき、現在の観光業の復調による成長ポテンシャルが一層期待されています。

現在、共立メンテナンスの株価収益率(PER)は業界平均を下回っており、その成長余地が市場で十分に評価されていないと感じています。安定した経営、多角的な収益構造、そしてインバウンド需要に支えられた長期的な成長見通しを踏まえ、共立メンテナンスをコアポジションとして長期的に保有することにしました。これは、ホテル業界における最も魅力的な投資先だと考えています。

飲食業界の観察とポテンシャル

インバウンド需要が増えることで、飲食業界にも一定の好影響が見られます。しかし、飲食業界については慎重に見ています。観光客の消費増加はポジティブ要因ですが、日本国内のインフレが進む中で、特に食品価格の上昇が飲食業界の利益率を圧迫する可能性があります。

輸入食材のコスト増加は価格上昇の主因であり、多くの飲食店がこれを転嫁するには限界があると考えられます。長期的な高物価環境が続けば、内需の減退も懸念され、日本の消費者にとって負担が増えるリスクもあります。このため、飲食業界の成長見通しには不透明な要素が多く含まれています。

現時点では、飲食業界は観察対象としています。今後、インフレが緩和し、コスト上昇のリスクが軽減されれば、飲食業界の投資価値を再評価するつもりです。飲食業界には成長の可能性があるものの、現段階ではさらなる明確なシグナルが出るまで待機する方針です。

日本経済の展望と投資戦略

円安はインバウンド市場に好影響を与えていますが、同時にインフレリスクも増しています。長らく続いたデフレから脱却する兆しが見られ、輸入品価格の上昇が生活コストを押し上げています。このインフレの傾向は日本銀行の政策にも影響を与え、インフレが制御不能な水準に達した場合、日銀は利上げを検討せざるを得なくなるでしょう。

利上げが実施されれば、資本コストが増加し、特にホテルやサービス業などの資本集約型産業にとって厳しい環境が生まれます。しかし、観光業が引き続き復調すれば、ホテル業界には今後も成長の余地があると考えています。
総合的に見て、私は共立メンテナンス(9616)をコアポジションとして選びました。マクロ経済環境が変動しても、インバウンド需要に直接影響を受けるホテル業界は安定的に成長が見込めます。共立メンテナンスは、多角的な事業展開で市場の変動にも柔軟に対応し、安定したリターンをもたらすことが期待されます。

投資の総括:冷静で安定した勝負

インバウンド市場の復活に伴い、私は冷静に観察しつつ慎重に行動しています。共立メンテナンスは私のコアポジションであり、その多角的なビジネスと堅実な財務体質は、現在の市場で非常に魅力的な選択肢です。小売業や航空業には限定的なチャンスしか見込めず、現時点では私の戦略の対象外としています。

今後も日本のマクロ経済の変化に注目し、円の為替相場やインフレ率、日銀の政策変更を継続的に追いながら、投資戦略の柔軟性を確保していきます。日本の観光業は復活の途上にあり、これは長期的な戦いです。明確な投資論理と堅実な判断をもって、成長のチャンスを追い求め、不必要なリスクを回避していきます。
免責事項:このコミュニティは、Moomoo Technologies Inc.が教育目的でのみ提供するものです。 さらに詳しい情報
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  • 三田Santa スレ主 : ホテル業界には他にも優れた会社がたくさんありますが、株式市場で上場しているところは、あまり多くありません。なので、この銘柄を選んだ理由は、株価が比較的手頃であることと、限られた選択肢の中でベストなものを選びたかったからです。

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