「ブラックフライデー」商戦本格化　小売業に吹き荒れる投資チャンス　恩恵を受けそうな銘柄は？　

木曜日の米国株式市場は感謝祭のため休場となり、金曜日から取引が再開される。取引時間が短縮されても、投資家の楽観的な見方は損なわれていないようで、特に小型株への強気な見方は依然として強い。ホリデー・シーズンが経済全体を下支えすることから、個人消費が堅調に推移するとの期待が市場センチメントをさらに押し上げると、多くの有力な投資機関が予想している。

投資調査会社Bespoke Investment Groupによると、過去70年以上にわたる $S&P 500 Index (.SPX.US)$の歴史的な動きをまとめると、1945年以来、感謝祭の週にS&P500種指数の平均上昇率は60ベーシスポイントで、感謝祭前日（水曜日）に最高のリターンが発生している。また、金曜日の市場動向も好調だ。

「ブラックフライデー」商戦本格化　小売業に吹き荒れる投資チャンス　恩恵を受けそうな銘柄は？

また、Schaefferによると、過去50年間において、S&P500種指数は感謝祭の週に平均0.54％上昇し、68％の確率でプラスリターンを示している。

BofA Global Researchによると、歴史的に、S&P500種指数で測定される米国株は感謝祭の週に「堅実な」リターンを上げており、大統領選挙の年にはより強いパフォーマンスを示している。

感謝祭ホリデーシーズンの消費動向
感謝祭ホリデーシーズンにおける消費者支出は近年、特にオンライン・ショッピングに大きな伸びが見られている。全米小売業協会によると、感謝祭、ブラックフライデー、サイバーマンデーの消費総額は5年間で191.2％急増、2017年の144億9000万ドルから2023年には277億ドルにまで上昇した。オンライン・ショッピングは引き続きこの成長の主な原動力となっている。

2024年のホリデーシーズンは、感謝祭からクリスマスまで27日間しかなく、2019年以来最も短いが、早期のプロモーションと大幅な割引が旺盛な消費を促進すると予想される。

J.P.モルガンによると、今年のホリデーシーズンにおける米国のEコマース普及率が調整後小売売上高の24.5%に達し、2023年の23.3%から119ベーシスポイント上昇すると予想している。また、感謝祭とサイバー5の週末に、オンライン売上は前年比7.5%増と予想し、Eコマース部門の力強い成長が続くと強調している。

「ブラックフライデー」の勝者は誰か
マーケットデータから見ると、 $SPDR S&P Retail ETF (XRT.US)$は最近約3年ぶりの高値をつけた。Truistのデータによると、小売業は過去10年間、ブラックフライデーにS&P500種指数をアウトパフォームしている。