東京市場サマリー：日経平均1207円高、戻ってきた「好決算買い」の定石　業績指標3年ぶり高水準　野村証券

市場概況
今日の東京株式市場で日経平均株価は前営業日比1207.51円高の36232.51円、東証株価指数（TOPIX）が70.25ポイント高の2553.55で終了した。

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日経平均大幅続伸、業績指標3年ぶり高水準　野村証券
日経平均が大幅続伸。円高一服から13日は主力の電気機器、機械、輸送用機器といった輸出株に買いが入り日本株を押し上げた。4〜6月期決算については出足好調との見方が多い。SMBC日興証券によると、9日時点で東証株価指数（TOPIX）採用銘柄の3月期決算企業（1421社）のうち95%ほどが4〜6月期決算を発表し、営業利益は前年同期比10.9%増。25年3月期の営業益を上方修正した企業数は88社と、下方修正の17社を大きく上回る。野村証券がアナリスト予想の上方修正と下方修正の件数から算出する主要企業の「リビジョン・インデックス（RI）」は、25年3月期基準（金融除く）でプラス38.0と、21年9月以来の水準に上昇した。業績に対する市場の期待は一段と大きくなっていることが分かる。
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海外株ファンドから資金流出　新ＮＩＳＡ開始後で初、前週の投信
前週（８月５～９日）の投資信託で、これまで人気を集めていた海外株ファンドが資金流出に転じた。国内公募の追加型株式投信（上場投資信託＝ＥＴＦ＝を除く）のうち、海外株式型（ＱＵＩＣＫ独自の分類）は設定額から解約額を差し引いて124億円の流出超過（ＱＵＩＣＫ資産運用研究所の推計）となった。海外株式型が週次で流出超となるのは今年初めて。

注目銘柄
楽天グループ株が大幅続伸　足元の赤字幅が縮小、携帯事業が改善
$楽天グループ (4755.JP)$が大幅に続伸している。一時、8.49％高の845.7円まで上昇した。同社が９日発表した2024年１～６月期の連結決算（国際会計基準）は、営業損益が516億円の赤字（前年同期は1250億円の赤字）だった。アナリスト予想の平均であるＱＵＩＣＫコンセンサス（475億円の赤字、７社平均、６日時点）ほど改善しなかったものの、赤字幅は前年同期から縮小した。

ＩＮＰＥＸなど石油関連株が高い、中東情勢の緊迫化を受けＷＴＩ価格上昇◇
$INPEX (1605.JP)$や $石油資源開発 (1662.JP)$、 $ENEOSホールディングス (5020.JP)$といった石油関連株が高い。１２日の米原油先物相場はＷＴＩ（ウエスト・テキサス・インターミディエート）の９月限が前週末比３．２２ドル高の１バレル＝８０．０６ドルと上昇。イランでイスラム組織の指導者が殺害されたことを受け、イランがイスラエルへの報復攻撃を明言しており、中東情勢が緊迫化。これを受け、ＩＮＰＥＸなど石油関連株に買いが流入している。

三越伊勢丹が冴えない、今期業績・配当予想引き上げも円高警戒で手掛けにくさ意識
$三越伊勢丹ホールディングス (3099.JP)$が冴えない。前営業日の９日の取引終了後、２５年３月期第１四半期（４～６月）の連結決算発表にあわせ、通期の業績・配当予想を上方修正した。今期の売上高予想を８０億円増額して５５６０億円（前期比３．６％増）、最終利益予想を５０億円増額して５８０億円（同４．４％増）に見直した。年間配当予想は４円増額して４８円（同１４円増配）に修正した。ただ足もとでは円安基調が一服し、円キャリートレードの巻き戻しによる円高進行リスクが警戒されるなかにある。