「米利下げトレード」第4弾！利下げの風神、通信業界に吹き荒れる投資チャンス

米連邦準備制度理事会（FRB）の金融政策が「引き締めから緩和へ」。世界中の中央銀行が利下げに踏み切り、金融緩和を開始する新たなサイクルが迫っている今、どの資産に投資妙味が高まっているのだろうか。

前回の記事で言及したバイオテック株、公益株、生活必需品株に加え、今回はFRB利下げサイクルから恩恵を受けるもうひとつの主要セクター、通信サービス（コミュニケーション・サービスセクター）を取り上げる。

今年セクターのパフォーマンスでは、通信サービスセクターが好調で、 $コミュニケーション・サービス・セレクト・セクターSPDRファンド (XLC.US)$は年初から19％近い高と、米主要3指数 $S&P 500 Index (.SPX.US)$、 $NYダウ (.DJI.US)$、 $Nasdaq Composite Index (.IXIC.US)$をアウトパフォームしている。

利下げの暗闇を切り裂く、通信業界に吹き荒れる投資チャンス
9月3日の米国株式市場が「激震」に見舞われた一方、米通信大手 $ベライゾン・コミュニケーションズ (VZ.US)$と $エーティー・アンド・ティー (T.US)$は最高値を更新し、市場の流れに逆らって上昇した。

今年の通信サービスセクターのパフォーマンスから、スウェーデンの音楽配信サービス大手 $スポティファイ・テクノロジー (SPOT.US)$は今年75%近くを積み上げ、年内に一度、過去最高を更新した。SNS大手 $メタ・プラットフォームズ (META.US)$、エンターテイメント大手 $TKO・グループ・ホールディングス (TKO.US)$は年初来45％近く上昇した。メディア大手 $フォックス クラスA (FOXA.US)$、動画配信サービス大手 $ネットフリックス (NFLX.US)$は年内に40％近く上昇した。米通信大手 $Tモバイル (TMUS.US)$と $ベライゾン・コミュニケーションズ (VZ.US)$、米メディア大手 $リバティ・メディア・コーポレーションA・リバティ・フォームラ・ワン (FWONA.US)$はいずれも約20％上昇、米国大手広告代理店会社 $オムニコム・グループ (OMC.US)$は16％超の上昇。

一方、通信サービス関連銘柄を加え、通信サービスETFも注目に値する。その中、 $コミュニケーション・サービス・セレクト・セクターSPDRファンド (XLC.US)$、 $バンガード・米国通信サービス・セクターETF (VOX.US)$、 $Fidelity Covington Trust Msci Communication Services Index Etf (FCOM.US)$、 $ファースト・トラスト・INDXX・ネクストジー・ETF (NXTG.US)$、 $iシェアーズ・グローバル・コミュニケーションサービスETF (IXP.US)$は、米株市場における通信サービスETFの資産総額上位5銘柄となり、これらのETFも今年に入ってから、10％－18％の累積上昇率を記録した。