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【5大商社決算】原料炭など資源安響く、株価下落もバフェット氏は様子見?三井物産は上方修正

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moomooニュース日本株 コラムを発表しました · 11/08 02:22
5大商社の25年3月期第2四半期連結決算(24年4~9月期)は、製鉄に使う原料炭や金属資源の価格下落などにより、 $三井物産 (8031.JP)$ $住友商事 (8053.JP)$など3社が前年同期比で減益となった。一方、増益となった $三菱商事 (8058.JP)$は、ローソンの株式再評価益や原料炭事業の一部売却益など一過性利益が寄与。 $伊藤忠商事 (8001.JP)$もコンビニ「ファミリーマート」やデサント関連の一過性利益により増益を確保した。
各社の株価は春夏以降大きく下落し、著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる $バークシャー・ハサウェイ (BRK.A.US)$の買い増しの有無が注目されたが今のところそのような形跡はない。バークシャーは10月に新規調達した資金で日本株に投資するとみられており、資源安で軟調となっている商社株を買い増すのか、または新たな投資先に資金を投入するのか注視される。
5社それぞれの年初来高値から現在(8日終値)までの下落率が最も大きいのは三菱商事(27.6%安)で、最も小さいのは伊藤忠商事(5.62%安)。残る3社は20%安程度の水準となっている。
上方修正したのは三井物産のみ
1Qでの各社の進捗率が高かったことなどから通期業績の上方修正が期待されていたが、5社のうち上方修正したのは $三井物産 (8031.JP)$だけだった。同社は液化天然ガス(LNG)事業の利益増などにより前期比での減益幅が縮小する。ほかの4社は、為替や資源市況の不安定さなどから、通期予想を据え置いたようだ。しかし、ブルームバーグによると24年3月期までの3年間はほぼ全社が2Q決算発表時に純利益予想を上方修正していた。商社株は新型コロナ禍後の資源価格上昇の恩恵を受けてきたが、「特需」効果が消える中で成長力が注視されている。
2Q業績と通期純利益予想
【5大商社決算】原料炭など資源安響く、株価下落もバフェット氏は様子見?三井物産は上方修正
今後の上方修正や還元に期待
各社の為替前提の平均は1ドル147円程度。今夏は円高に大きく振れる局面もあったが足元では152~153円前後と円安で推移していることから業績押し上げ期待も高い。1円の変動で受ける純利益への影響は、三菱商事や三井物産が大きい。伊藤忠商事や丸紅は相対的に小さいようだ。
各社ドル円為替感応度と想定為替(決算説明資料よりmoomoo作成)
【5大商社決算】原料炭など資源安響く、株価下落もバフェット氏は様子見?三井物産は上方修正
ほかの上振れ要因としては、各社が通期純利益予想に含めるリスクを吸収する「バッファー(緩衝)」の金額も挙げられる。伊藤忠は400億円、住友商事は200億円、丸紅は300億円をバッファーとして業績予想に含めている。市況変動などリスクが顕在化しなければ上振れ要因となる。また、フリーキャッシュフローが多いとされる三菱商事や住友商事、丸紅は新たな追加株主還元が特に期待される。
バークシャー買い増し余地は2%弱と限定的?
$バークシャー・ハサウェイ (BRK.A.US)$による現時点での5社の保有比率平均は8.33%。長期保有の方針で、保有比率は最大で9.9%と説明している。買い増しの余地は一定残されているが、大きいとはいえない。8月初頭の東京株式相場の相場暴落などもあり、バリュエーションが大幅に下がったが、今のところ買い増しは確認できない。バークシャーは10月、総額2818億円の大型円建て社債を発行したばかり。商社株を買い増すのか、または保険・銀行などの金融株、海運株など新たな業種に資金を振り向けるのではと、市場で憶測が広がっている。
【5大商社決算】原料炭など資源安響く、株価下落もバフェット氏は様子見?三井物産は上方修正
各社の決算ポイントと年初来株価推移
$三菱商事 (8058.JP)$
・2Q純利益は市場予想を下回った
・子会社だったローソンが $KDDI (9433.JP)$との共同経営体制となったことに伴う株式の再評価益1225億円が発生。
・オーストラリアの原料炭2炭鉱の売却関連の利益900億円が発生。
・日本KFCホールディングスや英国の食品・飲料製造販売大手プリンセスの売却益も。
・進捗率は65%と5社の中で最も高い。食品産業などの見通しは良いが、資源は軟調となる。
・国内アナリストからは「原料炭事業の市況下落や数量減による悪影響が予想以上に大きかった」として、ネガティブ視する声が出た。
【5大商社決算】原料炭など資源安響く、株価下落もバフェット氏は様子見?三井物産は上方修正
$三井物産 (8031.JP)$
・2Q純利益は市場予想を下回った。化学品、エネルギーは増益となった一方、機械・インフラ、金属資源で減益となった。
・通期の純利益予想を5社で唯一上方修正した。
・下半期における成長ドライバーはLNG、モビリティ、ヘルスケア、タンパク質
【5大商社決算】原料炭など資源安響く、株価下落もバフェット氏は様子見?三井物産は上方修正
$伊藤忠商事 (8001.JP)$
・2Q営業利益は市場予想を下回った
・スポーツ衣料のデサントなど繊維事業が好調。デサントは特に中国が好調だった。
・石井敬太社長は会見で、米大統領選でトランプ前大統領が勝利した場合の影響について「中国製品が米国で遮断されアジアに逆流すれば市況を乱す。脱炭素ビジネスへの支援方針が変わるかどうかも注視しないといけない」と話した。(11月6日付日本経済新聞)
【5大商社決算】原料炭など資源安響く、株価下落もバフェット氏は様子見?三井物産は上方修正
$住友商事 (8053.JP)$
・2Q純利益は市場予想を下回った
・北米鋼管、豪州石炭の市況下落。北米での建機事業減益。
・欧州での風力発電事業が堅調 ・ティーガイアTOBによる利益を見込む。
・PBRは1Q中に1倍を超える場面もあったが、再び1倍を割った水準。
・上野真吾CEOは「資源は商品を絞り込んで成長させたい。メディア、不動産、ヘルスケアなどは市況に晒されない分野であり、ある程度お金を使っても積極的に積み増して成長させたい」と説明。
【5大商社決算】原料炭など資源安響く、株価下落もバフェット氏は様子見?三井物産は上方修正
$丸紅 (8002.JP)$
・2Q純利益は市場予想を下回った
・金融・リース・不動産は好調だったが、エネルギーや金属、アグリ事業が前年同期比で悪化した。
・純利益期初見通しに対する進捗率は50%。
【5大商社決算】原料炭など資源安響く、株価下落もバフェット氏は様子見?三井物産は上方修正
【5大商社決算】原料炭など資源安響く、株価下落もバフェット氏は様子見?三井物産は上方修正
―moomooニュース日本株Kei
出所:各社IR資料、ブルームバーグ、日本経済新聞、四季報、moomoo
免責事項:このコンテンツは、Moomoo Technologies Incが情報交換及び教育目的でのみ提供するものです。 さらに詳しい情報
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