アングル：円反転でキャリートレード巻き戻し、他通貨に波及

2024年7月30日午後 1:44 GMT+9(一部抜粋)

外国為替市場で円急騰をきっかけに今年人気を集めたキャリートレードが突然巻き戻され、スイスフランや豪ドル、メキシコペソなど他通貨にもその余波が広がりつつある。
円が反転した直接のきっかけは、総額４００億ドル弱と市場で観測が出ている日本政府・日銀の為替介入だが、これで円買いに自律的な勢いが発生。今月半ばに１ドル＝１６２円前後まで売られていた円は１５３円付近に跳ね上がり、２週間の上昇率は今年最大を記録した。
背景として市場関係者が指摘するのが、日米の金利差が近く縮小するとの観測や、１１月の米大統領選で共和党候補のトランプ前大統領が当選すれば新たな通貨切り下げ競争が始まるとの懸念だ。