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日米の銀行株

 今年は、日米双方で金利が上がってきているというテレビのニュース、新聞の見出しを何度も目にしました。「金利」は短期の金利と長期金利があります。
 短期の金利は、各国の金融当局が決定する金利ですので、「政策金利」と呼ばれます。その一方で、長期金利は国債の実質金利が強く影響しますね。長期の金利が上がると自動車や不動産を買う場合のローン金利が上がるので、一般消費者の生活に直接の影響を及ぼします。自動車、不動産を買う時に組むローン金利が上がってしまえば、自動車、家などの不動産を買いにくくなってしまいます。従って長期金利の上昇は、自動車、不動産関連の業種にとっては、業績に対する逆風になってしまいますね。
 他方、お金を貸し出す銀行にとっては、金利の上昇は利益を押し上げると言われてきました。まずはアメリカのメガバンクの株価を見てみましょう。
図1 バンカメ
図1 バンカメ
 図1は、アメリカのメガバンク「バンク・オブ・アメリカ」の株価チャートです。チャートの左端は、2022年1月で直近までの株価を示しています。尚、チャートの中の黄色の曲線は、200日の移動平均線です。日本、アメリカの株式投資を取り上げるテレビ番組では、200日線を使って株価の方向性を説明する事が多いです。多くの投資家が、テレビの画面を通して200日移動平均線が描かれたチャートを見ています。
 ここで、もう一度、バンカメのチャート、図1に戻ります。株価も下げ続けてしまっていますね。長期の移動平均線は実際の株価の値動きから大きく遅れて動くものですが、2022年の中頃から200日線が下がり続けています。アメリカでは短期、長期共に金利は大きく上がってきていました。しかし、原油価格の上昇、相次ぐ戦争、戦乱の影響もあり、少なくともこれまでの所は金利の上昇が銀行株の株価を押し上げてはいません。さらにアメリカの中堅銀行の破綻、大手格付け会社が銀行の格付けを下げたのも株価に影響したと思われます。
図2 シティ
図2 シティ
  次に、アメリカのシティのチャート(図2)を見てみましょう。この会社の株も2022年の前半に大きく下落し、その後はもみ合っていました。今年の9月以降はまた下げに転じてしまっていますね。
図3 JPモルガン・チェース
図3 JPモルガン・チェース
 では、やはりアメリカのメガバンクのJPモルガン・チェースはどうでしょうか?この銀行も他のメガバンクと同様に2022年は株価が下げ続けていましたが、チャートの中央、昨年の12月の黄色の矢印を付けた時点で200日移動平均線が右上がりの上昇となり、一時は昨年の高値、160.8ドルに迫る所まで上がりました。その後の値動きは冴えず、今年の10月、チャートの右側の青丸を付けた時点で、下落して200日線を割り込みましたが、その後の株価はV字回復しています。(図3)
 つまり、アメリカのメガバンクはJPモルガン・チェースの株価回復は早く、他の2行はまだ株価が回復には至っていないようですね。
 アメリカの決算期には、メガバンクは比較的早い時点で決算発表となります。しかし、皆様、ご存知のように日本ではメガバンクの決算発表は遅めの時期です。
図4 りそな
図4 りそな
図5 三菱UFJ
図5 三菱UFJ
 図4はりそなホールディングス(8308)、図5は三菱UFJ(8306)の株価チャートです。双方とも200日移動平均線が右上がりで、直近の株価は移動平均線に近い所まで下げてきています。りそなは本日(11月10日)に決算発表があり、24年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益が、前年同期比1.1%減の1144億円、直近3ヵ月の実績である7-9月期(2Q)の連結経常利益は前年同期比2.3%減の676億円でした。(出典MINKABU THE INFONOID, Inc.)三菱UFJの決算発表は、11月14日の予定ですので、注目しています。
免責事項:このコミュニティは、Moomoo Technologies Inc.が教育目的でのみ提供するものです。 さらに詳しい情報
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