バイデン氏、イスラエルによるイラン核施設攻撃は支持しないと発言

イランのミサイル攻撃に対するイスラエルの対応は『比例的』であるべきだ、と米大統領。

ジョー・バイデン米大統領は、テヘランによるイスラエルへのミサイル攻撃に対抗して、イランの核施設を攻撃することに反対を表明した。

水曜日に記者団から、そのような報復を支持するかどうか尋ねられたとき、バイデンは「答えはノーだ」と述べた。

バイデンの発言は、イランがイスラエルに向けて約180発の弾道ミサイルを発射した翌日になされた。イランによるイスラエル軍事拠点への最近の攻撃は、ハマスの指導者イスマイル・ハニェやヒズボラの指導者ハッサン・ナスララなど、イランと同盟関係にある重要人物の暗殺に対抗して行われたものだ。

イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、イスラエル国内では深刻な死傷者は出なかったものの、占領下のヨルダン川西岸でパレスチナ人1人が死亡したとされるこの攻撃について、イランが「代償を払う」ことになると誓った。

アナリストたちは、イスラエルがこの機会を捉えて、イランの指導者たちが長い間狙ってきたイランの核施設を攻撃する可能性があると警告した。

イスラエルが核開発計画を攻撃するリスクは、イランの防衛シールドであるヒズボラがひざまずいているため、特に高い」と、シンクタンク『インターナショナル・クライシス・グループ』のイラン・プロジェクト・ディレクター、アリ・バエズ氏はアルジャジーラに語った。

「米軍はすでにイスラエルを守るためにこの地域に駐留しており、イスラエルにとっては、過去数十年にわたりイランから感じ取ってきた大きな脅威に対処する、一世一代のチャンスとなる可能性がある。

ナフタリ・ベネット前イスラエル首相は、イスラエルは「イランの核プログラムを破壊するために今すぐ行動しなければならない」とXへの投稿で明確にこのような攻撃を呼びかけた。

「我々には正当な理由がある。我々には道具がある」とベネットは語った。

イランの攻撃を受けて、バイデンは米国が「イスラエルを全面的に支持している」と強調した。

国務省のマシュー・ミラー報道官は記者団に対し、イランは「厳しい結果」に直面するだろうと警告した。

水曜日、バイデンは同盟国首脳と会談した後、イランの核施設への攻撃を支持しないと述べた。イランに対するイスラエルの対応は「比例的」であるべきだと記者団に語った。この立場は、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、イギリスを含むG7に属するすべての国々に共有されている。

ホワイトハウスはまた、バイデンとG7首脳がイランに対する新たな制裁措置の調整について話したと述べた。

イランのマスード・ペゼシュキアン大統領は、今回の攻撃は正当なものだが、テヘランはイスラエルとの戦争を望んでいるわけではないと述べた。

イランの軍隊は、イスラエルが報復すれば「莫大な破壊」に直面すると警告した。

ガザとレバノンで戦争が激化する一方で、中東で最も強力な2つの軍隊の間でエスカレートしていることは、この地域でさらに広範な紛争が起こるのではないかという懸念をかき立てている。

「イランとイスラエルが米国の支援のもとで互いを攻撃し合うという考えは、中東の、そしてそれ以外の地域のすべての人々を燃え上がらせるだろう」とアルジャジーラのシニア政治アナリスト、マルワン・ビシャラは言う。