ブレント原油、8ヵ月ぶり安値に沈む 米雇用統計の不振が需要懸念を煽る
原油先物は金曜日に急落し、不安定な週を終えた。中国と米国の需要見通しに対する懸念が、週初に発表された米国の在庫に関する強気なデータや中東紛争拡大への懸念に影を落としたためだ。
米国の7月の非農業部門雇用者数は11.4万人と予想を大幅に下回り、失業率は4.1％から4.3％に上昇し、平均時給は低下した。
失望を誘う労働市場のデータは、木曜日に発表された低調な製造業関連のレポートに続くものだった。
今週発表されたデータでも、中国の製造業活動が低下しており、輸入量と製油所の稼働率が前年同月を下回っていたことから、需要の伸びに対する懸念が高まっている。
中東情勢が緊迫化する中、ハマスの政治指導者がテヘランで殺害され、イランがイスラエルへの報復を約束したことで、市場は神経をとがらせている。
9月物Nymex原油前月限(CL1:COM)は、6月4日以来の安値となる-3.6%の73.52ドル/バレル、10月物ブレント前月限(CO1:COM)は、1月10日以来の安値となる-3.4%の76.81ドル/バレル、1週間前比-4.3%となった。
ナイメックス天然ガス（NG1:COM）9 月限は金曜に横ばいで終えたが、今週は 4.1％下落し 1.967ドル/MMBtuとなった。
しかし、石油需要の減退に対する懸念は、供給に対するリスクの高まりを上回っている。
「迫り来る景気後退に関連する需要リスクは、現在の地政学的情勢がもたらす供給への脅威よりもはるかに重大であり、ファンダメンタルの天秤は現在、弱気に傾いている」と、セブンス・リポート・リサーチ共同編集者のタイラー・リチー氏はマーケットウォッチに語った。
エネルギー・セレクト・セクターSPDRファンドETFに代表されるエネルギー（NYSEARCA:XLE）は、今週の株式市場で最もパフォーマンスが悪かった銘柄のひとつで、-4.1％だった。
過去5日間のエネルギーと天然資源の上昇率トップ5：
エコ・ウェーブ・パワー（WAVE）+19.1%、
オイル・ステーツ・インターナショナル（OIS）+12.4%、
ZIMインテグレーテッド・シッピング（ZIM）+11.5%、
トランスアルタ（TAC）+9.7%、
マーティン・ミッドストリーム・パートナーズ（MMLP）+9.4%。
過去5日間のエネルギー・天然資源の下落率トップ10 :
ナノ・ニュークリア・エナジー(NNE) -40.1%、
エーメティス(AMTX) -30.6%、
TPIコンポジット(TPIC) -24.9%、
エンデバー・シルバー(EXK) -22.2%、
チャート・インダストリーズ(GTLS) -21.8%、
ASPアイソトープス(ASPI) -21.4%、
ヌスケール・パワー(SMR) -20.8%、
コムストック・リソーシズ(CRK) -20%、
センチュリー・ホールディングス(CTRI) -19.6%、
MPマテリアルズ(MP) -19.6%.
出典： Barchart.com
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