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💡Cerebras Systems、革新的AIチップで$8B規模のIPOを目指す $CBRS

Cerebras Systems Inc.が2024年10月1日、米国証券取引委員会(SEC)にIPO(新規株式公開)を申請した。ウェハースケールの巨大AIチップを武器に、最大80億ドルの評価額を目指す。ティッカーシンボル $CBRS でNasdaqに上場予定である。

1️⃣ Cerebrasの革新的技術: WSE-3

Cerebrasの主力製品は、WSE-3(Wafer Scale Engine 3)と呼ばれる単一のシリコンウェハー全体を使用した巨大なAIチップである。

その仕様は驚異的なものとなっている:
- トランジスタ数: 4兆
- コア数: 約90万
- オンチップメモリ: 44GB SRAM

これは、市販の最大のGPUと比較して、コア数で約50倍、メモリ容量で880倍という圧倒的なスペックを誇る。WSE-3は、TSMCの5nmプロセスで製造され、その前身であるWSE-2(7nmプロセス)から大幅な性能向上を実現している。

特筆すべきは、WSE-3が現存する最大のAIモデルでさえ単一チップ上に収められる点である。これにより、モデル並列やTensor並列といった複雑な分散処理を必要とせず、効率的なAIトレーニングが可能となる。

2️⃣ クラスタ構成とスケーラビリティ

CerebrasはWSE-3を搭載したコンピュートアプライアンスCS-3を提供している。このミニ冷蔵庫サイズのシステムは、最大2,048台までクラスタ構成が可能だ。これは、前モデルCS-2の192台から大幅に拡張されている。

クラスタ構成の核心となるのが、Memory XとSwarm Xというコンポーネントになる:
- Memory X: 大容量のDRAMを搭載し、モデル全体のWeight情報を保持
- Swarm X: 高効率なWeight情報の配布と勾配情報の集約を行うスイッチ

このアーキテクチャにより、クラスタサイズの拡大に伴う線形的な性能向上を実現している。これは、GPUクラスタでしばしば問題となる通信オーバーヘッドを大幅に削減できるためだ。

3️⃣ AIトレーニングにおける新たな「性能」指標

Cerebrasは、AIトレーニングにおける「性能」を単純な計算速度だけでなく、以下の要素を含めて再定義している:
- 純粋な計算能力: 例えば、LlamaモデルのトレーニングをGPUクラスタの1ヶ月から1日に短縮
- プログラマビリティ: 単一マシン向けのコードがそのまま2,048台クラスタでも動作
- 開発サイクルの短縮: モデル開発からトレーニング完了までの総合的な時間

この新しい「性能」定義により、Cerebrasシステムは従来のGPUクラスタと比較して、35倍以上の効率性を発揮したケースもある。例えば、UAEのG42社は64台のCS-2クラスタを用いて、GPUクラスタで68日かかっていた13Bパラメータの言語モデルトレーニングをわずか2日で完了させている。

4️⃣ GPUとの比較: 技術的優位性

CerebrasのWSEは、AIワークロードに特化して設計されており、汎用GPUと比較して以下の優位性がある:
- スパース計算への適応: AIモデルの多くはスパース(疎)な特性を持つが、WSEはこれを効率的に処理できる
- メモリ帯域幅: オンチップの大容量SRAMにより、メモリアクセスのボトルネックを解消
- 通信オーバーヘッドの削減: 単一チップ上でモデル全体を処理可能なため、チップ間通信が不要
-プログラミングの容易さ: 複雑な分散処理コードが不要で、標準的なPythonとPyTorchで開発可能

これらの優位性により、特に大規模言語モデル(LLM)のトレーニングにおいて、Cerebrasシステムは圧倒的な効率性を発揮する可能性がある。

特に注目すべきは、Cerebrasが「スパースAI」の研究を促進する可能性だ。WSEのアーキテクチャは、より効率的なスパースモデルの開発に適しており、これが次世代AI開発のブレークスルーにつながる可能性がある。

5️⃣ 財務状況とIPOの詳細

Cerebrasの成長率は驚異的である。2022年から2023年にかけて売上高が3倍以上に増加(78.7百万ドル)、2024年上半期(1-6月)の売上高は136.4百万ドルに達し、前年同期比で約15.7倍の成長を遂げている。しかし、課題も存在する。2024年上半期の売上の87%がUAEのAI企業G42からのものであり、顧客集中リスクが高い。

IPOでは、7.5億から10億ドルの資金調達を目指しており、これは同社の成長戦略を加速させるための重要な資金源となる。

📍 まとめと今後の展望

Cerebras Systems $CBRS は、革新的なハードウェアと独自のアプローチで、AI計算の新時代を切り開く可能性を秘めている。ただし、顧客基盤の拡大や製造コストの最適化など、克服すべき課題も多い。AIチップ市場の急成長に乗る大きな投資機会となる一方で、技術的リスクや競争環境の変化には最大限の注意を払う必要があるだろう。

Cerebras Systems がAIトレーニングのパラダイムシフトを引き起こしNVIDIA $NVDA が独占するAIトレーニング市場に風穴を開け、AI革命の「第二幕」となりうるか、IPOを含め、その動向には注目していきたい。
参考
💡Cerebras Systems、革新的AIチップで$8B規模のIPOを目指す $CBRS
💡Cerebras Systems、革新的AIチップで$8B規模のIPOを目指す $CBRS
免責事項:このコミュニティは、Moomoo Technologies Inc.が教育目的でのみ提供するものです。 さらに詳しい情報
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  • Kimihiko スレ主 : エヌビディアの競合企業セレブラスが米国でのIPOを申請
    人工知能の新興企業であるセレブラス・システムズは月曜日、米国で新規株式公開を申請した。

    募集条件や規模はまだ明らかにされていない。カリフォルニア州サニーベールに本社を置く同社は、ナスダック・グローバル・マーケットに「CBRS」のシンボルでクラスA普通株を上場する申請を行っている。

    シティグループ・グローバル・マーケッツとバークレイズ・キャピタルが今回の公募の共同主幹事を務める。

    セレブラスは、現在テクノロジー大手のNvidia( NASDAQ: NVDA )が独占している市場において、AIを支える半導体の需要急増を活用しようとしている数社のスタートアップ企業の1つです。

    AIのトレーニングと推論用のプロセッサを設計する同社は、コンピューター業界の歴史における数十年にわたる問題、つまりシリコンウエハー全体と同じ大きさのチップの開発を解決したと主張している。

    8月下旬、Cerebrasは、Nvidia(NVDA)GPUベースのハイパースケールクラウドよりも20倍高速であるとされるAI推論ソリューションを発表しました。

    同社はIPO申請書の中で、急速な成長を遂げており、2023年と2022年までの収益はそれぞれ7,870万ドルと2,460万ドルで、前年比220%の成長を示していると述べた。2024年と2023年6月30日までの6か月間で、それぞれ1億3,640万ドルと870万ドルの収益を生み出した。

    同社は、2024年6月30日までの6か月間で6,660万ドル、2023年6月30日までの6か月間で7,780万ドルの損失を計上した。

    Cerebrasは2021年にシリーズFの資金調達ラウンドで2億5000万ドルを調達し、評価額は40億ドルを超えました。

  • ミツ5963 : 10年後に一兆ドルとかにならないかな〜[undefined]

  • Kimihiko スレ主 ミツ5963 : 少し買いましょう

  • ミツ5963 : 売り出したら買ってみます[undefined]

  • 人生が含み損 : なんか力技な半導体に感じるけど、小さいやつをたくさん並べただけにみえるのだが?
    雨後の筍みたいにいろんな半導体メーカーがこれからでてきそうですね
    うーん全部買うわけにはいかんしなー🤔