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東京メトロ株、買う?上場初日に時価総額1兆円超え「好発進」!安定性と配当で個人がメロメロ

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moomooニュース日本株 コラムを発表しました · 10/23 16:19
$東京地下鉄 (9023.JP)$(通称東京メトロ)が23日、東証プライム市場に新規上場(IPO)した。初値は1630円で、公開価格1200円を35.8%上回り、終値は公開価格を44.9%上回る1739円となった。同日は午前10時すぎに初値を付けた後も上昇し、時価総額は1兆円の大台を超えた。一般的に国内IPO株は、利益確定を目的とした初日の初値売りに押される株が多いが、強い売り圧力は見られず、乱高下もしなかった。いちよしアセットマネジメントの秋野充成社長はブルームバーグの取材に対し「初値を付けても上昇しており好発進だ」と評価した。安定した業績と配当から個人投資家の買いが集まったようだ。
東京メトロ株、買う?上場初日に時価総額1兆円超え「好発進」!安定性と配当で個人がメロメロ
IPOとしては2018年の $ソフトバンク (9434.JP)$以来の大型案件。今年度はキオクシアホールディングス(旧東芝メモリ)や非鉄大手で現在 $ENEOSホールディングス (5020.JP)$子会社のJX金属の大型上場も見込まれており、東京メトロの株価が安定推移すればIPOに対するモメンタムも続きそうだ。
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東京メトロとは?
東京メトロの前身は1927年に浅草~上野間に東洋初の地下鉄を走らせた。41年には帝都高速度交通営団として営業開始し、2004年に東京地下鉄 $東京地下鉄 (9023.JP)$となった。現在は東京都区部で銀座線、丸ノ内線、日比谷線など9路線からなる地下鉄ネットワークを持ち、駅数では180駅にも上る。東京都内の利用者トップ10の駅のうち品川駅を除いた9駅(新宿、池袋、渋谷駅など)をカバーしている。有楽町・南北線の延伸にも取り組んでおり、さらなる利用者獲得が見込まれる。これまで株式は政府が53.42%、東京都が46.58%を保有していたが、今回の上場でそれぞれ半分の株式を売り出した。海外売り出し用の株式数は5810万株で、国内の投資家にはその4倍にもなる2億3240万株が配分されたようだ。国内の長期安定株主の獲得に注力したとみられる。
東京メトロ株、買う?上場初日に時価総額1兆円超え「好発進」!安定性と配当で個人がメロメロ
稼ぐ力は強いが鉄道に依存
前期営業利益率は19.6%と非常に高く、私鉄大手の2倍近い水準だ。旅客運輸収入はコロナ前の水準の95%まで回復している。営業キロ数に対する輸送人員で比較すると、東京メトロは世界的にも旅客輸送能力が高く、国内鉄道の中でもトップを誇る(下図国土交通省資料参照)。加速度的に拡大・成長するビジネスではないが、公共的な要素の高いインフラ事業が中核であり、安定的かつ効率的に利益を稼いでいる点が評価されている。
東京メトロ株、買う?上場初日に時価総額1兆円超え「好発進」!安定性と配当で個人がメロメロ
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一方で、旅客運輸を担うセグメントの売り上げが連結売上高全体の90%以上を占めており、鉄道事業に依存しすぎているという指摘もある。同業他社が不動産やレジャーなどと両輪または多角的な経営を行っているのに対し、東京メトロの鉄道事業以外の売り上げは全体の8%にすぎない
株価は割安?割高?
業績は好調で、25年3月期営業収益(売上高)は前期比4.7%増の4075億円、営業利益は11.5%増の880億円、純利益は13%増の523億円を見込む。売上高水準が近いのは $小田急電鉄 (9007.JP)$ $九州旅客鉄道 (9142.JP)$ $西武ホールディングス (9024.JP)$ $京王電鉄 (9008.JP)$ $西日本旅客鉄道 (9021.JP)$。前期の1株当たり純利益は、79.63円で純資産額は1150.42円。前期実績をもとにした株価収益率(PER)は21.8倍株価純資産倍率(PBR)は1.5倍となる。25年3月期の予想1株当たり純利益90.02円をもとにしたPERは19.3倍に低下するが、国内鉄道各社のPER中央値が13倍程度であるため、相対的には高めで、所有不動産の巨額売却益などが期待される $西武ホールディングス (9024.JP)$(PER29倍)や半導体工場誘致で人気となっている $九州旅客鉄道 (9142.JP)$(16倍)に近い水準となっている。
配当利回りは高い?
今期配当は1株当たり40円の予定だ。23日終値ベースで配当利回りは鉄道銘柄平均の約1.6%を上回る2.3%となる。西日本旅客の2.7%、九州旅客鉄道の2.4%に続いて高い。公開価格1200円に対する配当利回りは3.3%と高かったため、これまでIPOに関心が低かった個人投資家層も参加することとなった。
上場前に国内証券会社から800株を購入できたという会社員女性(46歳)は「インフラなので素人でも怖くない。配当ももらえるし、今後いつ売るかは決めていない。海外進出にも期待したい」と話していた。東京メトロはベトナムやフィリピンでの鉄道整備のプロジェクトを進めており、こうした外向きの姿勢も好感したようだ。
東京メトロはまた、個人投資家の増加を見込み、200株以上保有の株主に対する優待を多数用意した。優待は以下の通り。
乗車証
年に2回、3月末、9月末時点の株主に対し、所有株数に応じて全線きっぷ(片道1回限り)や定期乗車証を発行
例)200株~400株:年間6枚、1万株で定期乗車証
200株保有で、同社EC物販サイトでの300円引きクーポン1枚、地下鉄博物館無料招待券5枚、「そば処めとろ庵」かき揚げトッピング無料券3枚、ゴルフ練習場入場無料券(平日限定)5枚
リスクは?事業エリアが分散されていない点か
利用者の減少
東京都の人口は2030年まで安定的に増加するとされており、インバウンドも増加中だ。ただ、東京メトロは上場目論見書の中で、「首都圏の人口動向は、中長期的には減少傾向となることが予想されている」と明記。首都圏での修行、就学人口の減少、テレワークなどの定着に伴う通勤・移動需要の減少が進んだ場合、事業リスクとなる可能性を指摘している。
電気料金、設備、人件費の高騰
円安の進行、燃料価格の上昇、労働需給のひっ迫は利益を圧迫する要因となりやすい。
災害首都直下地震や大規模浸水
都営地下鉄との一体化はいつ?
2010年8月に「東京の地下鉄の一元化等に関する協議会」が設置されるなどし、東京の地下鉄の利便性を高めるための都営地下鉄とのサービス一体化が議論されているが、都営地下鉄は公営で累積欠損を抱えていることから一筋縄ではいかず、東京メトロは「相当程度の時間を要する」としている。

moomooニュース日本株 Kei、Mark
出所:東京メトロIR資料、ブルームバーグ、日本経済新聞、moomoo
東京メトロ株、買う?上場初日に時価総額1兆円超え「好発進」!安定性と配当で個人がメロメロ
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