【決算プレビュー】トヨタ、通期見通しの上方修正あるか?テスラ追撃のEV戦略にも注目
●トヨタ自動車は11月1日に2024年3月期第2四半期(7-9月)決算を発表予定。
●2024年3月期の業績予想(第1四半期決算時点)は、売上高が前年度比2.3%増の38兆円、営業利益が10.1%増の3兆円、純利益が5.2%増の2兆5800億円。EPSは190円41銭。足元の第2四半期の市場予想(10/26時点)では、売上高は10兆6560億円、EPSは64円49銭、EBITは1兆950億円。
●同社は第1四半期(4-6月)決算で、四半期の営業利益としては国内企業で初めて1兆円を超えたが、通期業績見通しは当初予想を据え置いた。
●傘下のダイハツ工業、日野自動車を加えた上半期(4-9月)のグローバル販売台数は前年同期比8.3%増の559.6万台で、過去最高を記録。第2四半期は7、8、9月のいずれも過去最高の販売台数となった。ただし、上半期(4-9月)のEVのグローバル販売台数は5.9万台にとどまっている。
●10月26日開幕のジャパンモビリティショーに出展した、航続距離が従来の約2倍の1000キロメートルを目指す次世代EVのコンセプトモデルを2026年に導入する予定。
●アナリスト19人による評価では、31.58%が強気、26.32%がやや強気、36.84%が中立で、総合評価は「やや強気」となっている。
●2024年3月期の業績予想(第1四半期決算時点)は、売上高が前年度比2.3%増の38兆円、営業利益が10.1%増の3兆円、純利益が5.2%増の2兆5800億円。EPSは190円41銭。足元の第2四半期の市場予想(10/26時点)では、売上高は10兆6560億円、EPSは64円49銭、EBITは1兆950億円。
●同社は第1四半期(4-6月)決算で、四半期の営業利益としては国内企業で初めて1兆円を超えたが、通期業績見通しは当初予想を据え置いた。
●傘下のダイハツ工業、日野自動車を加えた上半期(4-9月)のグローバル販売台数は前年同期比8.3%増の559.6万台で、過去最高を記録。第2四半期は7、8、9月のいずれも過去最高の販売台数となった。ただし、上半期(4-9月)のEVのグローバル販売台数は5.9万台にとどまっている。
●10月26日開幕のジャパンモビリティショーに出展した、航続距離が従来の約2倍の1000キロメートルを目指す次世代EVのコンセプトモデルを2026年に導入する予定。
●アナリスト19人による評価では、31.58%が強気、26.32%がやや強気、36.84%が中立で、総合評価は「やや強気」となっている。
円安効果で上振れ確実、営業利益は4兆円?
トヨタ自動車の2024年3月期の業績見通し(第1四半期決算時点)は、売上高が前年度比2.3%増の38兆円、営業利益が10.1%増の3兆円、純利益が5.2%増の2兆5800万円。EPSは190円41銭。
ただし、同社は業績予想を算出する際の想定ルートを1ドル=125円、1ユーロ=135円としている。1ドル1円の円安で営業利益を年間450億円押し上げ、円安による年間の営業利益の上振れは8900億円に上るとも報じられている。
同社が通期業績見通しで公表している営業利益3兆円は、達成すれば国内企業として初となるが、第2四半期の業績次第では4兆円も視野に入ってくる。
トヨタ自動車の2024年3月期の業績見通し(第1四半期決算時点)は、売上高が前年度比2.3%増の38兆円、営業利益が10.1%増の3兆円、純利益が5.2%増の2兆5800万円。EPSは190円41銭。
ただし、同社は業績予想を算出する際の想定ルートを1ドル=125円、1ユーロ=135円としている。1ドル1円の円安で営業利益を年間450億円押し上げ、円安による年間の営業利益の上振れは8900億円に上るとも報じられている。
同社が通期業績見通しで公表している営業利益3兆円は、達成すれば国内企業として初となるが、第2四半期の業績次第では4兆円も視野に入ってくる。
第1四半期は業績好調も通期見通しを据え置き
同社の第1四半期の決算での営業利益は前年同期比93.7%増の1兆1209億円となり、日本企業として初の1兆円超えを果たした。第1四半期の好決算を受け、株価は決算発表日に2.5%、翌日に2.3%上昇した。
前年度の2023年3月期は第1四半期および第2四半期の決算発表後に通期見通しの上方修正を行ったが、今期は第1四半期の決算発表では通期見通しを据え置いた。部品調達先のばね工場の爆発事故に伴い10月中旬から下旬にかけて一部工場の生産ラインが停止した影響が限定的であれば、第2四半期決算の発表に合わせて上方修正を行う可能性もありそうだ。
同社の第1四半期の決算での営業利益は前年同期比93.7%増の1兆1209億円となり、日本企業として初の1兆円超えを果たした。第1四半期の好決算を受け、株価は決算発表日に2.5%、翌日に2.3%上昇した。
前年度の2023年3月期は第1四半期および第2四半期の決算発表後に通期見通しの上方修正を行ったが、今期は第1四半期の決算発表では通期見通しを据え置いた。部品調達先のばね工場の爆発事故に伴い10月中旬から下旬にかけて一部工場の生産ラインが停止した影響が限定的であれば、第2四半期決算の発表に合わせて上方修正を行う可能性もありそうだ。
第2四半期も順調な自動車販売
傘下のダイハツ工業、日野自動車を加えた7-9月のグローバル販売台数は前年同期比8.4%増の約284.5万台で、7月はグローバル販売台数が過去最高、8月と9月は海外販売台数とグローバル販売台数ともに過去最高を記録した。
上半期(4-9月)累計のグローバル販売台数は前年同期比8.3%増の559.6万台となり、年間1138万台の見通しに対して49.2%程度の進捗率となっている。
傘下のダイハツ工業、日野自動車を加えた7-9月のグローバル販売台数は前年同期比8.4%増の約284.5万台で、7月はグローバル販売台数が過去最高、8月と9月は海外販売台数とグローバル販売台数ともに過去最高を記録した。
上半期(4-9月)累計のグローバル販売台数は前年同期比8.3%増の559.6万台となり、年間1138万台の見通しに対して49.2%程度の進捗率となっている。
EV販売は計画よりも遅れ
足元の業績が好調な中で、同社の最大の懸案は、EVで米テスラや中国BYDに後れを取っていることだ。決算発表の場で幹部から何らかの発言があれば、株価に反映する可能性もある。
同社はEVの世界販売台数を2026年に150万台、30年に350万台まで伸ばす計画を掲げているが、上半期(4-9月)のEVのグローバル販売台数は5.9万台にとどまり、2024年3月期(通期)で予定している20.2万台の3割程度にしか達していない。
ただし、ハイブリッド車などを含む電動車全体の上半期(4-9月)のグローバル販売台数は約182.6万台で、2024年3月期(通期)に予定している384.3万台の47.5%程度の進捗率となっている。佐藤恒治社長は2月の社長就任前に「EVファースト」という表現を用いたが、10月26日にはブルームバーグなどへのインタビューに対し、「EVはあくまで脱炭素に向けた選択肢の一つで、これまでの全方位戦略を堅持する」との姿勢を示した。
同社は10月26日に開幕したジャパンモビリティショーで、2026年の導入を予定している、航続距離が従来の約2倍の1000キロメートルを目指す次世代EVのコンセプトモデルを出展。他にも複数のEVコンセプトモデルを出展している。
また、EV市場のゲームチェンジャーになるとの期待が寄せられている全固体電池について、同社は27年~28年の全固体電池の実用化を目指しており、今月12日には出光興産と全固体電池の量産実現に向けた協業を開始したと発表した。
このほか北米市場について、同社は10月20日、2025年からテスラが採用する充電規格に切り替えると発表している。
足元の業績が好調な中で、同社の最大の懸案は、EVで米テスラや中国BYDに後れを取っていることだ。決算発表の場で幹部から何らかの発言があれば、株価に反映する可能性もある。
同社はEVの世界販売台数を2026年に150万台、30年に350万台まで伸ばす計画を掲げているが、上半期(4-9月)のEVのグローバル販売台数は5.9万台にとどまり、2024年3月期(通期)で予定している20.2万台の3割程度にしか達していない。
ただし、ハイブリッド車などを含む電動車全体の上半期(4-9月)のグローバル販売台数は約182.6万台で、2024年3月期(通期)に予定している384.3万台の47.5%程度の進捗率となっている。佐藤恒治社長は2月の社長就任前に「EVファースト」という表現を用いたが、10月26日にはブルームバーグなどへのインタビューに対し、「EVはあくまで脱炭素に向けた選択肢の一つで、これまでの全方位戦略を堅持する」との姿勢を示した。
同社は10月26日に開幕したジャパンモビリティショーで、2026年の導入を予定している、航続距離が従来の約2倍の1000キロメートルを目指す次世代EVのコンセプトモデルを出展。他にも複数のEVコンセプトモデルを出展している。
また、EV市場のゲームチェンジャーになるとの期待が寄せられている全固体電池について、同社は27年~28年の全固体電池の実用化を目指しており、今月12日には出光興産と全固体電池の量産実現に向けた協業を開始したと発表した。
このほか北米市場について、同社は10月20日、2025年からテスラが採用する充電規格に切り替えると発表している。
ーmoomooニュースMark
出所:Bloomberg、日本経済新聞、読売新聞、トレーダーズウェブ、moomoo
出所:Bloomberg、日本経済新聞、読売新聞、トレーダーズウェブ、moomoo
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コメント
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コーヒーまめ : 決算前に
わかりやすし
スマホで読みやすいし
最高です
181338057犬心久美子 : うちはまだガソリン車ですが、、本当にEV車にして良いのか充電がすぐ出来るスタンドみたいな感じで あちこちにインフラが整備されてるのか。勿論、各ディーラーさんでは可能ですが。長距離、過酷な山のワイディングロード、
自然災害での、川が氾らんした際の道路や、
アンダーパスなど、バッテリーは大丈夫なのか?バッテリーが減っていくのを気にしながら運転するのがストレスにならないか?
ガソリン車なら、スタンドさがせばみつかる。これらパスしないと、、どうにも
踏み切れないから、ハイブリッドが
1番良いかと思ってます。