EVを買いたいアメリカ人は減少

ドライバーたちがバッテリーの寿命や充電器の入手可能性を心配しているためだ。

EYが毎年発表しているモビリティ消費者指数によると、今後24ヵ月間に車を購入する予定のアメリカ人のうち、電気自動車を希望する人は34％に過ぎない。これは昨年の調査の48％から減少している。

「2020年以降、EVへの関心と購入は大幅に増加しているが、今年のMCIでは初めて需要の落ち込みが見られた」と、EYアメリカズ・オートモーティブ・リーダー、スティーブ・パットン氏は述べた。

「この減少は、EVの長期的な価値や、従来のICE（内燃機関）車と比較した場合のメンテナンスの必要性についての消費者教育が不十分であることが一因である」とパットン氏も述べている。

EVは、電気エンジンの可動部品が少ないためメンテナンスの必要性が低く、長期的に見れば割安であると宣伝されてきた。しかし、高額な交換費用を必要とするバッテリーの損傷やバッテリー火災が頻繁に報告されるようになったため、多くの人が電気自動車を敬遠するようになった。

「バッテリー交換の費用が米国の消費者にとってEV購入の最大の障害となり、充電ステーションの不足を初めて上回った」とEYは報告書で述べた。「これは特にEVを初めて購入する可能性のある人に当てはまり、高価なバッテリーを懸念していると答えた人は27％で、現在のEV所有者の23％と比較して高い」。

同時に、充電器を心配する人の割合は全体的に減少傾向にある。2023年には34％が充電器の入手可能性を心配していたが、今年は23％に減少している。しかし、この減少は電気自動車の購入意欲の向上にはつながっていないようだ。