【決算プレビュー】NTT、”光の半導体”開発を国が支援! 連続増配に向け利益計画達成に期待強まる
● $日本電信電話 (9432.JP)$(NTT)は2月8日に2024年3月期第3四半期(23年4-12月)連結決算を発表する。
●NTTグループの事業目的・内容を定めた「NTT法」の廃止を巡る議論に進捗はみられないが、米インテルなどと進める”光の半導体”技術(光電融合技術)開発に国が補助金など最大計452.5億円を拠出するとの好材料が出た。
●第2四半期(4ー9月)の連結売上高(営業収益)は過去最高を更新した一方、純利益は4-9月期として3年ぶりの減益だった。通期売上高は前期比0.6%減の13兆600億円、営業利益は6.6%増の1兆9500億円、純利益は3.5%増の1兆2550億円を見込む。EPS予想は14円80銭。
●前期(23年3月期)の売上高、営業利益、純利益はともに過去最高に達した。2011年度から13期連続で増配しており、今期もコスト改善が進み、計画通り増益を達成すれば増配が期待できるとみられる。
●アナリスト16人による評価では、43.75%が強気、31.25%がやや強気、18.75%が中立、6.25%がやや弱気としており、総合評価は「やや強気」となっている。平均目標株価は196.56円で、2月6日終値183.4円からは6.6%の上値余地がある。レンジは175円~240円。
●NTTグループの事業目的・内容を定めた「NTT法」の廃止を巡る議論に進捗はみられないが、米インテルなどと進める”光の半導体”技術(光電融合技術)開発に国が補助金など最大計452.5億円を拠出するとの好材料が出た。
●第2四半期(4ー9月)の連結売上高(営業収益)は過去最高を更新した一方、純利益は4-9月期として3年ぶりの減益だった。通期売上高は前期比0.6%減の13兆600億円、営業利益は6.6%増の1兆9500億円、純利益は3.5%増の1兆2550億円を見込む。EPS予想は14円80銭。
●前期(23年3月期)の売上高、営業利益、純利益はともに過去最高に達した。2011年度から13期連続で増配しており、今期もコスト改善が進み、計画通り増益を達成すれば増配が期待できるとみられる。
●アナリスト16人による評価では、43.75%が強気、31.25%がやや強気、18.75%が中立、6.25%がやや弱気としており、総合評価は「やや強気」となっている。平均目標株価は196.56円で、2月6日終値183.4円からは6.6%の上値余地がある。レンジは175円~240円。
上期は減益、通期増益計画は達成できる?
上期(第2四半期、4-9月)は、NTTデータのシステム開発やデータセンター事業が伸びた。また、NTTドコモの増収、クレジットカード「dカード」などを手掛ける金融事業やマーケティング支援事業も貢献。円安も約800億円の押し上げ効果があった。一方、固定電話など地域通信事業が低迷したことや、システム投資、支払利息の増加が重石となった。上期としては3年ぶりの減益となったが、通期では増益を計画しており、島田明社長は「下期にはコスト改善効果が出る。下期の増益でカバーし通期計画を達成したい」としている。第3四半期で、どの程度コスト改善が進んだか注目される。
上期(第2四半期、4-9月)は、NTTデータのシステム開発やデータセンター事業が伸びた。また、NTTドコモの増収、クレジットカード「dカード」などを手掛ける金融事業やマーケティング支援事業も貢献。円安も約800億円の押し上げ効果があった。一方、固定電話など地域通信事業が低迷したことや、システム投資、支払利息の増加が重石となった。上期としては3年ぶりの減益となったが、通期では増益を計画しており、島田明社長は「下期にはコスト改善効果が出る。下期の増益でカバーし通期計画を達成したい」としている。第3四半期で、どの程度コスト改善が進んだか注目される。
NTT法議論は進捗みられず、収益改善に各社しのぎ
NTTグループの事業目的・内容などを定めた「NTT法」について、NTTとしては他社との連携において差し支える点も多く、国際競争力がそがれるとして同法廃止を希望しているが、KDDI、楽天モバイル、ソフトバンクといった競合他社は公正な競争環境が脅かされる可能性があるとして廃止に反対している。議論に現時点で目立った進捗はない状況が続く。また、電気代などのコスト増を背景に、通信業界では各社が新プラン投入に合わせて実質値上げを実施するなど収益改善に向けた動きが激化している。
NTTグループの事業目的・内容などを定めた「NTT法」について、NTTとしては他社との連携において差し支える点も多く、国際競争力がそがれるとして同法廃止を希望しているが、KDDI、楽天モバイル、ソフトバンクといった競合他社は公正な競争環境が脅かされる可能性があるとして廃止に反対している。議論に現時点で目立った進捗はない状況が続く。また、電気代などのコスト増を背景に、通信業界では各社が新プラン投入に合わせて実質値上げを実施するなど収益改善に向けた動きが激化している。
光の半導体に国の支援
1月30日、経済産業省はNTTが米半導体大手インテルなどと開発する次世代通信基盤「IOWN(アイオン)」の中核技術となるいわゆる「光の半導体」(光電融合技術)開発のプロジェクトに最大452.5億円の支援を行うと発表。総事業費は471.5億円となる。光電融合技術は従来の電子による処理を光に置き換える技術で、半導体内部に組み込むことができれば大幅に消費電力を減らせることからデータ処理量と電力消費が増加する中で大きな期待が寄せられている。
1月30日、経済産業省はNTTが米半導体大手インテルなどと開発する次世代通信基盤「IOWN(アイオン)」の中核技術となるいわゆる「光の半導体」(光電融合技術)開発のプロジェクトに最大452.5億円の支援を行うと発表。総事業費は471.5億円となる。光電融合技術は従来の電子による処理を光に置き換える技術で、半導体内部に組み込むことができれば大幅に消費電力を減らせることからデータ処理量と電力消費が増加する中で大きな期待が寄せられている。
自動運転サービスに参入
自動運転技術開発を手掛ける米メイ・モビリティーへの約110憶円の出資を第3四半期決算と同時(23年11月7日)に発表。20年に業務資本提携を結んだトヨタ自動車と実証実験を経て、バスやタクシー事業者に向けたサービスを始める。
自動運転技術開発を手掛ける米メイ・モビリティーへの約110憶円の出資を第3四半期決算と同時(23年11月7日)に発表。20年に業務資本提携を結んだトヨタ自動車と実証実験を経て、バスやタクシー事業者に向けたサービスを始める。
不正問題の今後の対応は?
NTT西日本子会社の元派遣社員が顧客情報約930万件を不正に持ち出した問題では、1月31日に岡山県警が不正競争防止法違反の疑いで63歳の男を逮捕した。男は顧客情報を名簿業者に売却し、2000万円以上の利益を得ていたとみられている。今後のNTTグループ全社の管理体制の再整備や対策が注目されている。
NTT西日本子会社の元派遣社員が顧客情報約930万件を不正に持ち出した問題では、1月31日に岡山県警が不正競争防止法違反の疑いで63歳の男を逮捕した。男は顧客情報を名簿業者に売却し、2000万円以上の利益を得ていたとみられている。今後のNTTグループ全社の管理体制の再整備や対策が注目されている。
株式分割で株主増加
NTTによると、23年7月に実施した株式分割(25分割)により、株主数は92万人(23年3月)から146万人(23年9月)と1.5倍超増加。また、40代以下の層の割合が約4倍となるなど、個人株主の年齢構成も多様化した。
NTTによると、23年7月に実施した株式分割(25分割)により、株主数は92万人(23年3月)から146万人(23年9月)と1.5倍超増加。また、40代以下の層の割合が約4倍となるなど、個人株主の年齢構成も多様化した。
証券会社などによる最近の主なレーティング
―moomooニュースKathy
出所:日本経済新聞、Bloomberg、NTTIR資料など、moomoo
出所:日本経済新聞、Bloomberg、NTTIR資料など、moomoo
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コメント
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ロダン : 通信の国内ベースで、外資に取られたら日本が終わるでしょう。
181086746 : アメリカのAT&Tはこれからどうするのかなぁ。株価が低迷しているままなのですが…
(ーー;)
183225639 : NTT決算の配当金