グーグルの温室効果ガス排出量、AIエネルギー需要で約50％急増
グーグルの温室効果ガス排出量は2019年以降48％以上増加しており、検索大手のデータセンターにおけるAIへの依存度が高まるにつれて電力消費量が劇的に増加している。
グーグルは現在、同社の2024年環境報告書の中で、2030年までにネット・ゼロ・エミッションを達成するという「極めて野心的な」目標を達成するのは「容易ではない」とし、目標達成には「大きな不確実性」が伴うことを認めている。
2020年、グーグルの親会社であるアルファベット・インク（NASDAQ:GOOG）は、2030年までに全事業をカーボンフリーのエネルギーで運営し、電力需要とCFEの供給を毎日毎時間一致させるという24時間365日のCFE目標を発表した。
グーグルは5月、フィンランドにある主要データセンターの拡張に11億ドルを投じる計画を明らかにした。しかし、同社は、AIブームの進行のおかげで、欧米経済のさまざまな産業で見られる電力需要の急増と戦わなければならないだろう。
昨年、電力コンサルティング会社グリッド・ストラテジーズは、「電力需要が横ばいの時代は終わった」と題する報告書を発表し、地域送電事業者（RTO）や電力会社を含む米国の送電網計画担当者が、5年間の電力需要の伸び予測をほぼ倍増させたことを明らかにした。特にAIは、電力需要の伸びの多くを牽引している。
Electric Power Research Institute（EPRI）によると、データセンターは、ジェネレーティブAIのような電力を大量に消費する技術の急速な導入により、現在の〜1.5％から、2030年までに米国内の総発電量の最大9％を消費するという。参考までに、昨年の米国の産業部門のエネルギー消費量は102万GWhで、米国の電力消費量の26％を占めている。
この調査結果は、AIサーバーが真の電力消費者であることを考えれば、ほとんど驚くことではない。Digiconomistは、NVIDIA DGX A100サーバー1台が米国の家庭数軒分の電力を消費する一方、ハイパースケールデータセンターは原子力発電所の出力に相当する1GWの電力を消費すると見積もっている。
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