インド株：トップニュースのまとめ

・タタの6,000億ルピー規模のiPhone組み立て工場が11月までに稼働開始へ

アップルはインドに4番目のiPhone組み立て工場を建設する予定で、主要契約メーカーのタタ・エレクトロニクスが建設中で、11月に生産を開始する見込みだとビジネス・スタンダード紙が報じた。タミル・ナードゥ州ホスールの工場は、台湾のEMS企業ウィストロンの子会社を買収したタタ・エレクトロニクスにとって2番目のiPhone組み立て工場となる。

アップルはわずか4年前にインドで生産を開始したが、急速に拡大している。4番目の工場は、政府の生産連動型インセンティブ制度を利用して、2025～26年までに世界のiPhone製造能力の10％をインドに移転するという目標を実現するだろう。

・アダニ、閉鎖されたリライアンス発電所を約3,000億ルピーで買収へ

ミント紙によると、アダニ・パワーは、かつてリライアンス・パワーが所有していたナグプールの600MWブティボリ火力発電所の買収に向けた協議を開始した。同社は、ビダルバ・インダストリーズ・パワー傘下の同プロジェクトを買収するため、CFMアセット・リコンストラクション・カンパニーと交渉中。取引は2,400～3,000億ルピーの範囲で行われる見込みで、1MWあたり4～5億ルピーに換算される。

この買収は、すでにインド最大の民間火力発電事業者であるアダニ・パワー社が、同国の電力需要の増加に対応するのに役立つだろう。

・ムルガッパ・グループを3つに分割する計画、グループ企業の評価上昇で打撃に

ムルガッパ・グループを3つのファミリー・グループに均等に分割する計画が行き詰まったとエコノミック・タイムズ紙が報じた。グループ会社Tube Investments of Indiaの買収後、CG Powerの株価が15倍に急騰したことが重要な争点となっている。また、時価総額1,000億ルピーを超えるCholamandalam Investment and Finance Companyも注目に値する。

ムルガッパ・チェッティア一族の3つの派閥のうち2つの派閥が、2022-23年に売上高90億ドルを超える事業帝国の友好的な分割を交渉しているが、一握りのグループ会社の価値が他と比べて急速に上昇したため、2つの派閥の間で意見の相違が生じている。

・政府はGIC再保険の株式を売り出しルートで減らす可能性

インド最大の再保険会社であるGIC Reは、AM Bestによる格付けアップの可能性を追い風に、中央政府による売却提案の準備を進めている、とHindu Businessline紙が報じた。政府はGIC Reの株式85.78％を保有している。

会社が上場し続けるためには、最低25％の株式保有が必要である。再保険に対する投資家の関心は高い。格付けが後押しすることで、より良い価格実現が期待できる。

・ストーンピーク、アクティス他5社がO2パワーを10億ドルで買収競争中

再生可能エネルギー・プラットフォームO2 Powerの売却に、オルタナティブ投資会社ストーンピーク、ニューヨークのプライベート・エクイティ会社Iスクエアード・キャピタル、JSWネオ・エナジー、エーデルワイス・オルタナティブ・アセット・アドバイザーズのセクラ・エナジー、アクティス、シンガポールのセンブコープ・インダストリーズ、外資系インフラ投資家マッコーリーグループの大手7社から拘束力のないオファーがあったとMint紙が報じた。

株式価値10億ドル、企業価値約23億ドルのこの取引は、インド最大級のグリーンエネルギー取引となる。インドの自然エネルギー分野では最近、このような取引が相次いでいる。