エヌビディアの決算は株価に影響を与える可能性大?!短期目線での注目ポイントを解説!
2023年、米国株で最も飛躍してスポットライトを浴びた銘柄といえば、間違いなくエヌビディアでしょう。年初来、エヌビディアの株価は2.3倍に上昇し、PERは200倍を超えました。足元では米国の政策金利と長期金利が高水準にあることから、とりわけハイテク大手には売りが入っていました。エヌビディアは7月の高値からは一服しつつも、決算前にアナリストが目標化株価を引き上げたことから、8月21日には窓を空けて強く上昇しました。
このように株価が変動しているなか、エヌビディアは決算という大きなイベントを迎えることなります。moomooの決算カレンダーによると、エヌビディアは8月23日の市場後に決算発表を行う予定です。前回の決算ではマーケットの期待を大きく上回る上回る結果を発表し、サプライズを好感した株価は24%急騰しました。今回も決算の結果が株価に大きく影響を与える可能性が十分にありえるでしょう。
短期で見てエヌビディアの株価に大きな影響を与える可能性がある4つのポイントを解説していきます!
半導体業界は1年以上にわたる低迷期を経験した後、AI(人工知能)の革新的な進歩によってもたらされた半導体の需要により、復調に転じました。GPUで世界最大シェアを誇るエヌビディアは、AIブームと需要増という流れのなか、最大の伸びしろを持っていると認識されています。
したがって現段階では、アナリストの予測とエヌビディアの実際のパフォーマンスには大きな乖離が生じる可能性があります。2024年Q1の決算発表は、ほぼ誰しもの予想をも上回る結果であり、それがサプライズであったからこそ、決算発表後に株価は短期間で急騰したというわけです。前回の決算がこのようなものであったため、今回のQ2決算にもマーケットは期待感を抱いていることは否めないようです。
収益を例に挙げてみましょう。moomooによると、アナリストたちはQ2の収益を110.7億ドルと予測しており、これはエヌビディアが公表していたガイダンスにほぼ沿ったものです。もし実際の収益がこの予想を大幅に上回れば、短期的な株価に対して大きなポジティブな影響を与える可能性があります。逆に、実際の収益が予想を下回る場合、短期的な株価に対してネガティブな影響を与える可能性があります。
もしエヌビディアの実績が予想通りであった場合、すでにマーケットはこの銘柄に対して高い期待感を持っているため、この期待感は既に株価に反映されている可能性があります。株価をさらに押し上げるには、期待を満たすだけでは不十分で、期待を超えるような数字、サプライズが必要かもしれません。
実績に加えて、カンファレンスコール(決算説明会)でエヌビディアの経営陣が次の四半期の業績について示すガイダンスにも注目することが重要です。もしガイダンスがアナリストたちの予想を大幅に上回れば、株価にとってポジティブな影響を与える可能性があります。逆に、ガイダンスが予想を下回る場合、株価にとってはネガティブな影響を与える可能性があると考えてよいでしょう。
過去、エヌビディアのデータセンター向け部門は主要な成長エンジンでありながらも、2021年第1四半期では収益の37%しか占めていませんでした。しかしわずか3年後の、2024年第1四半期には収益の約60%を占めるまでに成長したのです!エヌビディアは半導体のなかでもゲーム向けのGPU(Graphic Processing Unit)を収益の主軸としてきましたが、ここへきてAI向けGPUの需要が爆発的に増えたことで、GPUが帰属するデータセンター部門により強い成長期待を持っていると考えられます。
2024年Q1のデータセンターの収益は前回の低迷期の脱却を実現し、前年比および全四半期比ともに二桁の成長を達成しました。Q2決算は、半導体、とりわけGPUの需要を試すうえで重要になるでしょう。
直近のQ1で発表された、110億ドルという強力な収益ガイダンスは、データセンターの需要増加が期待されることに基づいていると考えられるからです。したがって、このデータセンターの成長加速度には注目する価値があります。
在庫水準はサイクリックな(景気に敏感な)需給変動をする半導体業界において、需給サイクルの変化と成長期待を測定するための重要指標です。需要が減少して過剰な供給が発生すると、企業の在庫水準は上昇します。そうなると、在庫を捌く販売圧力が増大しますが、このことが株価にとっては重しとなります。逆に、需要が底から好転し高まってくると、在庫水準は減少し、販売見通しが改善します(需要があれば在庫は捌ける)。
在庫水準変化の指標としては、売上高在庫比率(在庫/売上高比率)があります。売上高在庫比率が高いほど、在庫水準が高く販売圧力が大きいことを示します。例えば、エヌビディアでは2022年Q4から売上高在庫比率は連続的に上昇していました、同時期の株価をチェックしてみてください。下落していることがお分かりになるでしょう。
しかし2023年Q1では、エヌビディアの在庫は減少し(積んでいた在庫が捌けた)大きな成果を収めました。売上高在庫比率は、2023年度末の85.3%から64.1%に減少しました。したがって、来たる決算報告についても、売上高在庫比率が引き続き減少し、約35%の水準に迅速に戻るかどうかを観察する必要があります。また、決算発表前に金融機関のアナリストがエヌビディアの目標株価を引き上げた理由は、GPUの需要増であるそうです。需要が強いと、売上高在庫比率は...、減少がセオリーであることは、これでもう理解できましたね!
収益性が早期回復できるかどうかも、大きな注目ポイントの一つとなっています。
過去数四半期においては、エヌビディアは徐々に半導体景気の下降サイクルから脱し始めたという段階であったため、粗利率(売上総利益率)は上昇し、2024年Q1には約65%という高い水準に達しています。今後のQ2においても、GPUの強い需要により、シェアNo.1企業の交渉力は依然として強く、粗利率はさらに上昇することが予想されます。もし粗利率が70%に近い水準に達することができれば、マーケットの期待に応えたとは言えるでしょう。GPUは、現段階では非常に好採算であることが見てとれます。
エヌビディアの純利益率に注目すると、直近の数四半期でも急速に上昇し、Q1では28.4%に達しています。半導体景気のブーム期と同等の水準である35%を超える水準まで、純利益率が伸びるかどうかにも注目する必要があります。
エヌビディアの決算結果は、短期的な株価に大きな影響を与える可能性があります。注目すべき4つの重要なポイントをもう1度おさらいしておきましょう。
ポイント①実績と収益ガイダンスが、期待に対してどれだけ達成されたのかを比較してみましょう。差異は、短期的な株価に大きく影響する可能性があります。
ポイント②データセンターの収益状況をみましょう。この部門のGPUがエヌビディアにとってのコアであり、その成長加速度に注目する必要があります。
ポイント③在庫水準をみましょう。売上高在庫比率が引き続き減少するかどうかを観察する必要があります。
ポイント④収益性をみましょう。総利益率と純利益率が引き続き上昇し、半導体景気がブーム期の水準に戻るかどうかを観察する必要があります。決算発表後、エヌビディアの株価がどう反応するかに目が離せませんね!moomooでは、エヌビディアのカンファレンスコールをライブ生配信します!(字幕で日本語の機械翻訳が入ります)ぜひ、ライブにご参加ください!意見や分析があれば、コミュニティで共有をお願いします。
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さらに詳しい情報
Kimihiko : エヌビデア:
FT報道
2024年に最上位AIプロセッサ H100 の生産台数を
少なくとも3倍の150~200万台に増やす予定
今年予想される50万台から大幅に増産すると
AIプロセッサはすでに
2024年まで完売していると。
https://www.ft.com/content/c7e9cfa9-3f68-47d3-92fc-7cf85bcb73b3
トゥルーノース : AIへの期待値が高い分、結果に関係無く売りが出てくる展開は明らかに潮目の変化である。同じAI関連株のSMCIの決算後に感じた違和感がそのまま残った。米長期金利の上昇はハイテクグロース株には悪影響を与え始めた。10年金利は昨年10月の高値を超え、8月21日には4.34%に達した。FRBの金融引締は継続するとの観測もましている。年初来アメリカ株はAI関連株しか上昇していない。投資家は今年上昇した分が全部剥げ落ちる事を覚悟すべきかもしれない。Don't fight FRB. 大口投資家の売買動向には要注目!