バイデンが和平を求める中、イスラエル軍戦車はガザに深く押し入る

カイロ 22日 ロイター

イスラエル軍は、ハマスの戦闘員と戦いながら、ガザ地区中南部への侵攻を強め、パレスチナ保健当局は22日、イスラエル軍の攻撃により、同地区全域で少なくとも22人が死亡したと発表した。

ホワイトハウスによると、新たなエスカレーションは、ジョー・バイデン米大統領がイスラエルのネタニヤフ首相に、ガザ停戦と人質解放のための取引成立の緊急性を迫った数時間後に起こった。

数カ月に及ぶ停戦交渉は同じ問題をめぐっているが、イスラエルとハマス側はそれぞれの要求を堅持している。

ガザ北部の町ベイトラヒヤでは、民家への空爆で11人が死亡し、別の空爆ではガザ地区中部のアル・マガジ・キャンプの民家で地元ジャーナリストを含む6人が死亡したと医療関係者が語った。また、南部では別の攻撃で5人が死亡した。

イスラエル軍は、この24時間で、ガザ中央部のデイル・アルバラと南部のカーン・ユーニスで作戦を強化し、数十の軍事施設を解体し、ロケット弾を発見し、武装勢力を殺害したと述べた。

また、同国政府は、この1日で、同国最南部のラファ地区で武装勢力50人を殺害したと発表した。

バイデンとネタニヤフ首相との電話会談は、10ヶ月に及ぶ戦争に突破口を見出すことなく火曜日に終了した、アントニー・ブリンケン米国務長官によるこの地域への旋風的な訪問に続くものだった。

ハマスが求めているのは、ガザでの戦争を終結させ、イスラエルによって収監されている多くのパレスチナ人の自由と引き換えに、ガザにいるイスラエル人と外国人の人質を解放する取引である。ハマス側は、イスラエルと米国が取引締結に失敗したことを非難している。

ネタニヤフ首相は、戦争はハマスが敗北して初めて終結するものであり、人質や囚人の交換を可能にする停戦は、過激派組織が脅威であり続ける間の一時的な休止に過ぎないと言う。