エヌビディアが初の世界1位に！次に注目すべき点は？世界最大級ETFによる買い増しやダウ平均採用も？！

米国東部時間6月18日（火）、 $エヌビディア (NVDA.US)$株は一時4％超の急騰を見せ、これまで時価総額トップの座を占めていた $マイクロソフト (MSFT.US)$を抜いた。エヌビディアの時価総額は終値ベースで約3兆3400億ドルとなった。マイクロソフトは3兆3200億ドル、3位の $アップル (AAPL.US)$の時価総額3兆2900億ドルだった。

年初来、エヌビディア株は170％超上昇し、その急騰はナスダック指数の上昇に40％寄与している。エヌビディアの時価総額は今月初め、初めて3兆ドルを突破し、アップルを抜いて一時2位に浮上していた。こうした飛躍は、人工知能（AI）技術の市場の可能性と投資家の関心の高さを改めて証明するものである。

次に注目すべき点は？
①世界最大級ハイテクETFのリバランスでエヌビディア株大量買い増しへ
710億ドルの運用資産規模を誇る世界最大級ハイテクETFで最大の運用資産規模を誇る $テクノロジー・セレクト・セクター SPDR ファンド (XLK.US)$は今週、リバランスを実施する見込みだ。エヌビディアの株価急騰により、ETFはエヌビディア株を100億ドル以上と大量に購入し、同時に約110億ドルのアップルを売却する見通しとなる。

現在、マイクロソフトとアップルのETFにおけるウェイトはともに約22％で、エヌビディアは6％である。

SPDRの米州リサーチ責任者、マシュー・バルトリーニ氏は最近の記事で、「新しい計算では、マイクロソフトが指数のトップで、エヌビディア、アップルの順となっている」と述べた。

XLKは、広く使われているベンチマークであるS&P500指数の後塵を拝している。S&P500指数は年初来約34％上昇しているのに対し、XLKが約23％しか上昇していない。エヌビディアの急騰がこの差の最大の理由である。

②ダウ平均採用近いか？
株価の一段高への期待が広がる中、10対1の株価分割によるダウ平均に採用される観測が浮上している。ダウ平均がトリプルウィッチングデー前にウェイト調整をすれば、エヌビディアが採用される可能性が高いと予測されている。今週金曜日、米国株は今年2回目のトリプルウィッチングデーを迎える。

エヌビディアの株価は分割前に1000ドルを超えていたため、ダウ平均に組み入れられれば、指数に大きな乖離が生じることになる。ダウの構成銘柄の中で最も株価の高いユナイテッドヘルスは1株あたり約500ドルで、エヌビディアの株価の半分だった。株式分割の副次的効果として、ウエートが最も低いインテルに取って代わることになると予想される。

ダウ平均構成銘柄の選定基準には、「優れた評価を得ていること、持続的な成長を示していること、多くの投資家の関心を集めていること」などが含まれ、業界の代表性も重要な参照項目となっている。エヌビディアは、世界有数の巨大チップメーカーとして、明らかにこれらの基準を満たしている。

エヌビディアの予想日次変動率の試算によると、株式分割がダウ平均に与える影響という点で、エヌビディアは構成銘柄の中で9位にランクされる。エヌビディアの日次変動率は約3ドルで、 $ボーイング (BA.US)$や $アマゾン･ドットコム (AMZN.US)$に匹敵する。この2社はダウに採用された最新の構成銘柄である。

目標価格引き上げ相次ぐ
ローゼンブラット証券のアナリスト、ハンス・モーゼスマン氏は、エヌビディアが上昇を続けると述べ、来年には、時価総額が5兆ドルに達する可能性があるとした。同氏は、エヌビディアの目標株価を140ドルから200ドルに大幅に引き上げ、月曜日の終値と比較して52％増となり、ウォール街で最高値となっている。

ウェドブッシュ証券のアナリスト、ダニエル・アイブズ氏はレポートの中で、エヌビディア、アップル、マイクロソフトの3社が、来年にかけてハイテク業界における時価総額4兆ドルの戦いの焦点になるとの見方を示した。エヌビディアのGPUチップは、第4次産業革命が進展し、企業や消費者からの需要が高まる中、実質的にハイテク業界の新たな金か石油であると指摘した。

出所：moomoo、Bloomberg、ロイター
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