米国市場の展望：28日夜0時、米PCE発表　ビットコイン反発、「バブルに程遠い」、74万ドル到達も＝パンテラ創業者

Moomooユーザーの皆様、こんばんは！今晩のＮＹ株の読み筋です。

市場概況
米国市場スタート、優良株で構成するダウ工業株30種平均は22.56ドル安の44837.75ドル、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数が42.59ポイント安の19132.99で始まった。米国大型株である500社の銘柄で構成するS＆P500種平均は7.52ポイント安の6014.11。

トップニュース
感謝祭前に米株先物が下落、重要経済指標を控え投資家が注視
●感謝祭休暇を前に、米株先物は下落。連邦準備制度（FRB）が注目するインフレ指標、失業保険申請件数、経済成長率に関する最新データが発表予定で、投資家が注視している。
●フランスの債券スプレッドが拡大。バルニエ首相が、予算案が議会で否決され政権が失脚すれば金融市場に「嵐」が吹き荒れると警告したことが背景にある。
●ドナルド・トランプ氏は国家経済会議（NEC）の議長にケビン・ハセット氏、米通商代表にジェイミソン・グリア氏を指名し、経済チームの重要なポストを埋めた。
●イスラエルとヒズボラ間の停戦が水曜日早朝に開始。数週間にわたる米国仲介による交渉を経て合意に達した。
●米国の関税に対抗する措置を検討する国が相次ぐ。メキシコの大統領は深刻な経済的影響を警告し、カナダの財務相はトランプ氏が初任期に鉄鋼とアルミニウムに関税を課した際、政府がドル対ドルで対応したと述べた。

米国株、2025年も世界市場で主導的地位を維持へ＝JPモルガン
●JPモルガンのアナリストは、地政学的リスクや貿易政策の不確実性が緩和されない限り、米国株が他国市場に対する主導的地位を失う可能性は低いと指摘している。
●アナリストはレポートで、「現段階の地域市場における二極化したパフォーマンスは今後も続く可能性が高い」と述べた。S&P500指数は2024年に26%上昇し、過去最高値を更新。一方で、MSCI世界（米国除外）指数はわずか3.5%のリターンにとどまっている。
●ウォール街のストラテジストは、2025年に対する楽観的な見通しを相次いで発表しており、米国企業が強い経済成長を背景に引き続き高い収益を達成することで、今年のS&P500指数の上昇が継続すると予測している。
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明日夜、米PCE発表　インフレ鈍化の道は「曲折」のままか？
●バンク・オブ・アメリカ証券（BofA）経済学者: コアPCEが2カ月連続で前月比0.3%の増加を記録すれば、FRBメンバーがインフレおよび政策見通しを再評価するきっかけとなる可能性が高い。それでもなお、12月に25ベーシスポイントの利下げを予想しているが、経済活動が堅調でインフレが高止まりしていることを踏まえると、利下げサイクルは短期間にとどまるだろう。
●バロン誌: FRBが重視するインフレ指標の最新データは、物価上昇率が依然としてFRBの年間目標を頑固に上回っていることを示す見通し。FRBのインフレ抑制の最終局面は長期戦となる可能性が高い。過去6カ月間、コアPCEの年率はおおむね2.7%で推移している。
●アメリプライズ・ファイナンシャルのチーフエコノミスト、ラッセル・プライス氏: 10月の高い読数は「長期的なトレンドを損なうものではない」とし、基数効果によりPCEインフレ率が一時的に上昇している可能性があると指摘。2023年10月の低いインフレ率と比較すると、今週のデータは相対的に強いように見えるだろうとしている。
●LPLファイナンシャルのチーフエコノミスト、ジェフリー・ローチ氏: 秋のインフレ「挫折」は一時的な現象であり、トレンドの変化を意味するとは考えていない。2025年初頭までにPCEインフレ率の年率が「非常に有利に見える」水準になると予測している。
●ソシエテ・ジェネラル（SG）: コアPCEは前月比0.21%、前年比2.7%の増加を予想しているが、このデータは12月のFRB会合で利下げを行うかどうかの決定に大きな影響を与えるものではないとしている。
●オランダ国際グループ（ING）: コアPCEの前月比0.3%増加を予想。この水準は依然として高く、FRBが12月に25ベーシスポイントの利下げを実施するには、来週の非農業部門雇用者数（NFP）の弱さと12月11〜12日のコアCPIとPPIの低迷が必要と見ている。

ビットコイン反発、「バブルに程遠い」、74万ドル到達も＝パンテラ創業者
●パンテラ・キャピタルのダン・モアヘッド氏は、ビットコインの上昇はまだ始まったばかりであり、バブルではないと考えている。同氏は、2013年にパンテラがビットコインファンドを立ち上げた際、多くの人々に「狂っている」と言われたことを振り返る。しかし、このファンドはこれまでに132,118%という驚異的なリターンを達成している。モアヘッド氏はビットコインの未来に楽観的で、トランプ新政権下での規制の変化が暗号資産に追い風をもたらすとし、ビットコインが74万ドルに達する可能性があると予測している。
●パンテラの初代ビットコインファンドは、ビットコインがわずか74ドルだったときに立ち上げられたが、現在の取引価格は92,000ドルに達しており、今年だけで120%の上昇を記録している。モアヘッド氏の新たなベンチャーファンド「パンテラ・ファンドV」は、業界全体の混乱で多くのジェネラリスト企業が市場から撤退した後の好条件を活かし、幅広いブロックチェーン資産への投資を計画している。
●さらに、モアヘッド氏はビットコインを米国の準備資産として保有するアイデアを支持し、金よりも優れた価値の保存手段であると説明。トランプ氏が提案する「国家ビットコイン準備金」は、長期的な資産価値の大幅な向上をもたらす合理的な政策だと評価している。

米国雇用市場、明暗交錯のシグナル　大規模な解雇は回避
●米労働省のデータによると、先週の新規失業保険申請件数が減少し、雇用市場の冷え込みが進む中でも、米経済が大規模な解雇を回避していることが示された。一方、失業保険の継続受給者数は過去3年で最高水準に達した。
●今年に入り、労働市場のデータは明暗交錯する傾向を見せており、雇用とインフレ目標のバランスを取る中で、FRBの金利決定をより複雑なものとしている。
●現在、米国では失業者1人に対して約1件の求人があるが、2022年中頃の2件からは減少している。今年、失業率は2023年末の3.7%から4%以上にわずかに上昇した。一方で、米経済は今年、月平均で10万件以上の雇用を創出しており、新規失業保険申請件数からは解雇の大幅な増加は確認されていない。

フランス、関税、世界的選挙の余波
●選挙の年を経て、今後数カ月はその結果として打ち出される政策が市場の動向を形作る。
●フランスでは、予算を巡る政治的対立がフランスとドイツの国債利回り格差を2012年以来の高水準に拡大させており、バルニエ首相は財政赤字の削減に苦戦している。
●米国では、ドナルド・トランプ氏の大統領選勝利が市場に動揺をもたらしており、ゼネラル・モーターズ（GM）などの自動車メーカーが新たな関税懸念を受け株価を下落させている。
●欧州の自動車メーカー、とりわけメキシコに生産を依存する企業は、提案されている関税が実施されれば、収益に大きな打撃を受ける可能性がある。
●一方で、アナリストは、こうした関税が実際の政策ではなく、交渉戦術に過ぎない可能性を指摘しており、トランプ氏の初任期に見られた状況と類似していると分析している。

ステーブルコイン市場が急成長
●ステーブルコインの総価値は新たな高みに達し、2022年のテラUSDの崩壊後に失った地位を取り戻している。暗号資産データ提供会社DeFiLlamaによると、市場規模は約1,900億ドルと過去最高を記録している。
●ステーブルコインは、主に米ドルなど法定通貨と連動する価格を維持するよう設計された暗号資産の一種。これまでは、他のトークンへの資金移動を行うための仲介手段として主に利用されてきた。しかし、現在ではステーブルコインが国際送金のツールとして、さらにはグローバルな商取引においてより重要な役割を果たすとの期待が高まっている。

個別銘柄
● $デル・テクノロジーズ (DELL.US)$株は米国の時間外取引で12%下落、HPも9%安。両社の決算は、パソコン市場の回復が停滞していることを示唆している。
● $クラウドストライク・ホールディングス クラスA (CRWD.US)$は5%下落。サイバーセキュリティ企業の同社は、第4四半期の業績見通しがアナリスト予想を下回った。
●日本では $サンリオ (8136.JP)$株が14%急落し、2014年5月以来の最大の下落率に。ハローキティのブランドを所有する同社は、社長を含む株主が市場で株式を売却する計画を発表した。