【2025年の展望】トランプ2.0で追い風、米銀行株の強気相場はこれから？期待の銀行株16選をチェック！

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米連邦準備理事会（FRB）は1月6日、金融機関の監督や規制を担当するマイケル・バー（Michael Barr）氏が2月28日付けで辞任すると発表した。後任者が承認されれば、それ以前に辞任する。ただし、FRBの理事は2032年1月の任期満了まで続ける見通し。

バー氏は2022年にバイデン大統領から指名し、米銀行資本規制 (バーゼルIII) 改正案を推し進めた。
同氏が辞任表明後、米銀行セクター指数を連動する $Spdr S&P Bank Etf (KBE.US)$ は一時2%上昇（1月7日時点）。

【2025年の展望】トランプ2.0で追い風、米銀行株の強気相場はこれから？期待の銀行株16選をチェック！

米地方銀行セクター指数を連動する $Spdr Series Trust S&P Regional Bkg Etf (KRE.US)$ も一時2%超上昇（1月7日時点）。

FRBバー副議長は辞任へ、トランプ次期政権との対立回避か？

バー氏は1月6日（月）の声明で、トランプ次期政権との対立回避で自発的に早期辞任を決めたことを示唆した。

「監督担当副議長という役職は、世界金融危機後に創設されたもので、FRBの監督と金融システム規制における責務を拡大し、透明性と説明責任を高めることが目的だった。この役職を巡る議論は、使命からの逸脱につながるリスクがある。現時点では、私は理事としてより効果的に米国民に貢献できると判断した」とバー氏は声明で説明。

関連リンク：https://www.federalreserve.gov/newsevents/pressreleases/other20250106a.htm

ついこの前、トランプ次期政権はFRBが銀行監督に対する積極的な姿勢を批判していたが、同氏は監督強化の主要な支持者であった。双方の立場の違いは、トランプ氏就任後バーを解任しようとする可能性について外部で憶測を呼んでいた。ブルームバーグは、バー氏退任で米国における「バーゼルIII」規制案の先行き不透明感増すと指摘した。

米銀行規制強化、バー氏辞任で緩和も
米銀行資本規制 (バーゼルIII) 改正案は資産1000億ドル超の銀行を対象に、約16%の資本増強を要求した。その中、米大手8行に対して19％の資本要件引き上げを求められる可能性がある。

同案は、大手銀行がより多くの資本を保有し、将来の損失や金融危機に備えることを目的とする。
しかしながら、 $ジェイピー・モルガン・チェース (JPM.US)$ 、 $ゴールドマン・サックス (GS.US)$ や $バンク・オブ・アメリカ (BAC.US)$などの米メガバンクと業界団体から一斉に反発の声が上がった。

厳格な資本要求下で、銀行が資本コストを補うために貸出金利を引き上げるに他ならない。これにより、企業や個人の資金調達コストが増加し、投資や消費が抑制され、経済成長に悪影響を及ぼす恐れがある。資本要求の引き上げに伴い、銀行は貸出先をより慎重に選び、中小企業や個人が融資を受けにくくなる。さらに、資本要求の増加により、銀行が配当や自社株買いに回せる資金が減少し、銀行株の魅力が低下することで、株主へのリターンが減少する可能性もある。

アナリストらは、バー氏の辞任により、これらの資本規制は完全に棚上げされる可能性があると指摘した。

投資銀行であるスティフェルのワシントン政策戦略チーフ、ブライアン・ガードナー氏はリサーチ・レポートで、「バー氏の辞任はやや予想外だが、銀行セクターにとって有益だ」と述べた。同氏は、FRB当局者は金融監督の緩和や合併承認、さらに資本増強策を一時停止する可能性あると付け加えた。

トランプ2.0で追い風、期待の銀行株をチェック！
トランプ次期大統領の就任を間近に控え、バー氏の辞任により米国の銀行業界は規制当局から譲歩を引き出したようだ。
それを踏まえた上、トランプ2.0で恩恵を受ける有望な米銀行株を以下のように整理した。

●米メガバンク
メガバンクは、米国株の金融関連銘柄の中、米国・米州における営業比率が40％超の銀行株から、時価総額上位の6社を選別した。