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バイデン米政権、22億ドルを拠出し米国の送電網を強化

米国エネルギー省(DOE)は8月6日、米国内の電力網(グリッド)強化に22億ドルを拠出することを発表した。
バイデン政権は、インフラ投資雇用法に基づき、電力網の近代化を図るべく、(1)電力網の近代化をはかる事業者への補助を目的とした「グリッド強靭(きょうじん)化公益事業・産業補助金(25億ドル)」、(2)州や地方政府などによるスマートグリッドの整備を支援するための「スマートグリッド補助金(30億ドル)」、(3)州や地方政府と電力事業者などが協力して電力網の回復力と信頼性を高める革新的なアプローチの展開を支援する「グリッド・イノベーションプログラム(50億ドル)」の3つの事業からなるグリッド・レジリエンス・イノベーション・パートナーシップ(GRIP)プログラム外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(総額105億ドル)を推進している。本プログラムに基づき、既に2023年10月に1回目として30億ドルの助成が行われており、今回の発表が2回目となる。なお、2024年後半にも選考が予定されている。
今回助成の対象となったのは、(3)の事業に関する18州の8つのプロジェクト。合計1,000マイル(約1,609キロ)以上の電力網が対象となり、新たな送電インフラの導入と既存の電力網の改善により、送電容量が13ギガワット(GW)近く増加する見込み。この中には、洋上風力発電に対応するための4.8GW分も含まれるという。また、5,000人以上の雇用創出も見込む。DOEのジェニファー・グランホルム長官は今回の発表の意義について、「2024年上半期にはすでに観測史上最高気温が記録され、異常気象が全米を襲っている中、老朽化した電力網を強化し、国を守るために緊急の行動が必要だ。国のインフラの中でも特に重要な電力網に投資し、拡張と強化を図ることで、より強靭性のあるクリーンな電力を多くの家庭に届けられるようにし、製造業の成長を支えることを目指す」と述べた。
採択された8つのプロジェクトのうち、2つは高電圧直流(HVDC)技術などを活用した送電線を新たに導入することで、電力網の容量増加を狙う。このうち、ニューヨーク(NY)州電力公社が主導する「クリーンパスNY」プロジェクトでは、地下および海底にHVDC送電線を整備することで、同州北部および西部において生産された1.3GWの再生可能エネルギーを、NY市に供給できるようになるという。
また、その他の6つのプロジェクトは既存の電力網に革新的な技術を導入することで、実質的に容量を増加させることを狙う。このうち、マサチューセッツ州が主導する「パワーアップ・ニューイングランド・プロジェクト」では、洋上風力発電用の相互接続ポイントと貯蔵システムなどを新たに導入することで、同州が導入を進める洋上風力発電などによる地域のエネルギーミックスの多様化に対応できるようにする。
バイデン政権は、脱炭素化を実現しつつ、電化やデータセンター、製造業の拡大に伴う電力需要の増加に対応するべく、インフレ削減法(IRA)などによる再生可能エネルギーの導入や、送電許可の迅速化などもあわせて進めている。今回の電力網の強化に向けた取り組みにより、脱炭素化に向けてさらなる弾みがつくことが期待される。
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