「利下げ」期待高まりで急騰！米不動産セクターの注目銘柄を確認！

住宅ローン金利の低下期待と米連邦準備制度理事会（FRB）の利下げへの期待から、住宅建設株は今月に入って上昇している。今週発表される決算と一連のデータから、投資家は米国の住宅市場を改めて読み取るだろう。

最新の米インフレデータが予想を下回ったことから、市場は米連邦準備制度理事会（FRB）が9月に利下げを開始する可能性に賭けている。これにより、不動産株は大幅に上昇した。投資家は住宅建設株、デジタル関連株、商業用不動産株に群がり、不動産株はS&P500で最もパフォーマンスの良いセクターのひとつとなり、出来高は30日間平均を約30％上回った。

住宅市場は、家計の支出や貯蓄に影響を与えるだけでなく、経済全体にも大きな影響を与える。高インフレ時期には、住宅費の上昇が多くの家計を圧迫している。しかし、現在のデータによると、住宅インフレは緩和し始めており、家計の経済的な負担が軽減されることは間違いない。

加えて、利下げ期待の高まりも不動産株の一段の上昇につながる可能性がある。利下げは通常、借入コストの低下を意味するため、住宅需要を刺激し、ひいては不動産市場を押し上げるだろう。

10日間の騰落率を見ると、 $D.R. ホートン (DHI.US)$ は30％超上昇、 $メリテージ ホームズ (MTH.US)$ 、 $テイラー モリソン ホーム (TMHC.US)$ 、 $トール ブラザーズ (TOL.US)$ 、 $KB ホーム (KBH.US)$ 、 $レナー A (LEN.US)$ は20％超上昇、 $インストールド ビルディング プロダクツ (IBP.US)$ 、 $パルトグループ (PHM.US)$は20％近く上昇、 $NVR (NVR.US)$は16%近く上昇した。

注意すべきのは、同セクターの全銘柄（インストールド・ビルディング・プロダクツ、トール・ブラザーズを除く）がこのレンジで史上最高値を更新していることだ。

以前、ゴールドマン・サックスのチーフエコノミスト、ヤン・ハツィウスは、米不動産市場は「2イン1アウト」の段階にあるかもしれないと述べた。しかし現状は、住宅インフレが緩和すれば、家計への経済的な圧力は大幅に低下する。一方、金利引き下げ期待の高まりは、不動産株高を刺激する可能性がある。金利引き下げによる借入コストの削減は、住宅需要と市場を押し上げると予想されるからだ。

一方、ホートン・ハウジングのデビッド・オールド執行会長は声明で、「インフレと住宅ローン金利が高止まりしている一方で、手頃な価格の新築・中古住宅の供給は依然限られており、住宅需要を支える人口動態は良好で、経済の強さは依然として課題であるものの、春商戦に向けた住宅購入者の需要は良好である」と述べた。

全米の約半分の州で事業を展開する260億ドル規模のビルダーである $パルトグループ (PHM.US)$は、火曜日のマーケットが開く前に第2四半期の業績を発表し、午前8時30分にカンファレンス・コールを開催する予定だ。

FactSet によると、アナリストは、パルトグループの収益は45億ドルで1株あたり3.27ドル、前年同期の42億ドルで1株あたり3.21ドルから増加すると予想。同社は8,041棟の住宅を購入者に引き渡し、8,437棟の新規受注を記録したと推定される。同社は、バイヤーへの住宅納品数は8,041件であり、新規販売契約数は8,437件と推定されている。

6月の消費者物価指数が予想を下回ったことで、投資家は住宅ローン金利の低下とマージンプレッシャーの軽減を期待し、今月初めに住宅建設株を押し上げた。ダウ・ジョーンズ・マーケット・データによると、iシェアーズ米国住宅建設上場投信は今月14％以上上昇し、昨年12月以来の月間パフォーマンスとなった。

金利低下により、BofA グローバル・リサーチのアナリストチームは、パルトグループの目標株価を135ドルから138ドルに引き上げた。BofA グローバル・リサーチのアナリスト、レイフ・ジャドロシッチ、ビクトリア・ピスカレフ、ショーン・カルナンは、月曜日に「パルトグループは、当社の建設業界全体で、最も強い自己資本収益率見通しの1つであり、一貫したキャピタルリターンを実現しているため、パルトグループの購入を再確認します。」と記述した。

パルトグループの株価は、今年に入ってから21％上昇し、直近では一株当たり125ドルとなっている。

最後に、メリーランド州で不動産免許を持つ政治ストラテジスト、カトリーナ・オダチェンコ氏は、「トランプ氏が再選されれば、不動産市場に大きな影響を与えるかもしれない。トランプ氏は1期目、住宅所有者の増加に努め、流行中の立ち退き禁止を延長し、ファニーメイとフレディマックの民営化を提案した。」

トランプ氏の2024年選挙キャンペーンには、前任期の政策を基礎とした不動産市場と建設業界に関するイニシアチブがいくつか含まれていた。

全体として、共和党政権では金利と住宅市場が好調に推移することが多く、トランプ氏が再選を果たせば、そうなることは比較的に間違いないと思う。