素人質問です🙋‍♀️

sato koji : 結論から申しまして、このストーリーが成立する可能性は低いと思います。

ロジックは以下の通りです。

まず、日本の給料が上がっても日本人は日本株を買うことがあまりありません。給料をもらってる日本人で、日経を買ってる割合は、正確には割り出せませんが、1割を超えることはないでしょうから、例えば仮に日本で5%の賃上げがあって、その半分を余裕資金として貯蓄できたとして、預金50%株式50%で持ったとしても、10%×5%×50%=0.25%です。これでもかなり甘めに見積もってるから、日本の賃上げで日本人が日本株を買うことによる日経への影響は限定的だと思います。

次に日本の金利が米に追いつくことによる、日経への影響ですが、これが実現するのもかなり先か、実現しない可能性も低くありません。現在の日本の金利が0.25%、米が5.25%ですから、現状から見て極端なシミュレーションとしても年内には、日本があと2回で0.5%利上げ、米が2回で1%利下げしたとしても日本が0.75%、米が4.25%で金利差は3.5%もあります。この間にも日本政府や日銀のバランスシートの変化や米景気の減速は進むので、来年も日米が現在の金利変動の政策を維持できるかはわかりません。

これらを踏まえた上で、日本の給料が上がることによる日経への影響を考えると、まず、給料が増えた人は使えるお金の額が増えるので、日本国内での個人消費は上がる可能性が高いです。そうすると、日本でモノを売る企業は売り上げが上がります。賃金上昇分の値上げもあるので、実質的に豊かになることとは別に金額としての売上高は上がる可能性が高いです。これを好感する投資家が増えると、日経が上がる可能性は十分あります。しかし、先ほども少し触れましたが、日経を買っている投資家は日本の個人より、外国人や機関投資家の割合が高いので、日経はポートフォリオの一部として見ている立場が大きいと推測されます。そうすると、世界の全株式の大半は米で上場されており、日経よりずっと大きい規模なので、日経には投資して米市場に投資していない人の方が少なくなると考えるのが自然です。

さらに、株以外にも債券や金、コモディティに不動産など投資対象は幅広いので、米の金利が下がれば債券が上がり、金やコモディティが上がり、不動産は上がるなどの傾向があります。

これらの損益によって日本株を買い増したり、逆にポジションを減らすこともあり

以上のことから、日本の給料が上がって、日本人が日本株を買い、日本の金利が米に追いついても、米の影響が小さくなって、安定した市場になるストーリーが実現する可能性は低いと思いますね。