今日の東京株式見通し＝上値重い、米株高は支え　米財務長官人事は織り込み済み

2024年11月26日午前 8:06 GMT+9

きょうの東京株式市場で日経平均株価は、上値の重い値動きが想定されている。前日の米国市場での株高が相場の支えになる一方、米市場で好材料視された財務長官人事は前日の東京市場で織り込み済みで、上値追いは限られそうだ。
日経平均の予想レンジは３万８５００円─３万９０００円。
日経平均は、前日の米株高を好感する買いが先行するとみられる。一方、米金利が低下しながら、米エヌビディア株が下落しており、フィラデルフィア半導体指数（ＳＯＸ）は小幅上昇にとどまり、日経平均への寄与度の高い半導体関連株の上昇の勢いは限定的となり得る。
市場では「エヌビディアの上昇モメンタムはピークアウトした印象がある」（東洋証券の大塚竜太ストラテジスト）との見方がある。金利低下は銀行株など金融株に、原油下落は石油関連株に、それぞれ逆風となり得る。ドル／円はやや円高方向に振れており、相場押し上げ材料として期待薄とみられている。
日経平均の心理的節目３万９０００円付近は累積売買代金が大きく「戻り待ちや利益確定の売りが出やすい」（東洋証券の大塚氏）という。

米国市場では、米国債利回りの低下を好感し主要株価３指数が続伸して取引を終えた。トランプ次期大統領が財務長官に指名した著名投資家のスコット・ベッセント氏について一部の投資ストラテジストは、トランプ氏の経済政策の公約を維持しながらも財政赤字の抑制を目指すと予想している。中小型株で構成するラッセル２０００指数(.RUT)は過去最高値を更新した。
きょうは国内で１０月企業向けサービス価格指数、月例経済報告の発表がある。米国では連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）議事要旨（１１月６日―７日分）や住宅関連指標、１１月消費者信頼感指数の発表がある。