東京市場サマリー：日経平均354円高　円ショート、17年ぶり高水準－日銀利上げでも市場の力学変わらず

市場概況
今日の東京株式市場で日経平均株価は前営業日比354.96円高の39347.04円、東証株価指数（TOPIX）が25.70ポイント高の2728.32で終了した。

トップニュース
株、「素材」「消費」に強気増　市場関係者調査
日銀がマイナス金利政策を解除した後でも、日本株の先高観は強いようだ。QUICKが8日発表した4月の株式月次調査によると、2024年末の日経平均株価が4万円を上回っていると予想する回答者は7割強を占めた。セクター別では「素材」や「消費」に強気の姿勢が増えた。
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円ショート、17年ぶり高水準－日銀利上げでも市場の力学変わらず
ドル・円相場が日本当局の円買い介入リスクを高める重要な水準に近づいている中でも、投資家らはここ17年間で最も多い円安を見越した取引をしている。米商品先物取引委員会（ＣＦＴＣ）の最新データによると、レバレッジファンドや資産運用会社が保有する円ショート（ネットベース）は、２日終了週に14万8388枚に増加し、2007年１月以来の高水準となった。
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企業倒産9年ぶり9000件超　23年度、平時の新陳代謝活発
2023年度の全国の企業倒産件数が9年ぶりに9千件を超えた。新型コロナウイルス下の手厚い資金繰り支援で生き延びてきた企業の淘汰が増えているためで、24年度は倒産が1万件を超えるという予測もある。倒産の増加は物価高や人手不足に苦しむ中小企業の苦境を映す一方で、政府の非常時の支援が終わりを迎え、平時の新陳代謝が活発になってきたサインでもある。
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ダイハツ、海外小型車の認証取得をトヨタに移管　新方針
ダイハツ工業は8日、昨年発覚した大規模な認証試験の不正を受けた、新たな経営方針を発表した。ダイハツが開発から認証取得まで担当していた $トヨタ自動車(7203.JP)$グループの新興国向け小型車を、親会社のトヨタが開発の責任を持ち、ダイハツが委託を受ける方式に改める。

中小企業への賃上げの広がり重要＝23カ月連続の実質賃金減で官房長官
林芳正官房長官は８日午前の会見で、この日発表された２月の毎月勤労統計で実質賃金が２３カ月連続でマイナスとなったことに関して「昨年を上回る力強い賃上げの動きが中小企業に広がっていくことが重要と認識している」と語った。
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街角景気、3月は1.5ポイント低下　景気判断の表現は維持
内閣府が８日発表した３月の景気ウオッチャー調査で、景気の現状判断ＤＩは前月から１．５ポイント低下し４９．８となった。景気判断は「緩やかな回復基調が続いているものの、一服感がみられる。また、能登半島地震の影響もみられる」と表現を維持した。

注目銘柄
トヨタなど自動車株が高い、１ドル１５１円台後半の円安進行で改めて追い風強まる
$トヨタ自動車(7203.JP)$、 $本田技研工業(7267.JP)$、 $SUBARU(7270.JP)$など自動車株が総じて強さを発揮している。好調な米国経済を背景に足もと外国為替市場でドル高・円安に振れており、輸出採算の改善期待から投資資金が流入している。

ソシオネクスが大幅高で新値圏を快走、最先端半導体分野での活躍余地に再脚光
$ソシオネクスト(6526.JP)$が大幅高、７％高で４９００円台半ばまで上値を伸ばし、新値圏を快走している。顧客のニーズに対応して設計したカスタムＳｏＣをファブレス形態で供給しており、半導体設計分野で国内では群を抜いた存在。最先端半導体である２ナノ品の量産を計画する日の丸半導体会社ラピダスは、半導体の性能向上において新技術であるチップレットに照準を合わせている。ソシオネクスはこのチップレットの普及で重要なカギを握るキーカンパニー。

国内石油業界初ENEOS石油製品のCFPを提供開始
$NTTデータグループ(9613.JP)$は8日、 $ENEOSホールディングス(5020.JP)$傘下のＥＮＥＯＳ、ウェイストボックスと共同で製品別カーボンフットプリント（以下、CFP）の可視化を実現し、ＥＮＥＯＳは石油化学品・機能材などの一部素材製品のCFPを2024年4月より顧客に提供開始すると発表した。

商船三井－反発　アフリカ最大級のベンチャーキャピタルへ出資
$商船三井(9104.JP)$が反発。同社は8日、アフリカにおけるグループ事業拡大を目指し、アフリカ最大級のベンチャーキャピタルであるＮｏｖａｓｔａｒ　Ｖｅｎｔｕｒｅｓ（英国）が運営するアフリカスタートアップ向け投資ファンドへ出資すると発表した。

QPS研究所株がストップ高　内閣府から15億円超の案件を受注
人工衛星の開発・製造を手掛ける $QPS研究所(5595.JP)$が５営業日ぶりに大幅反発している。一時、制限値幅の上限（ストップ高水準）である前週末比22％高の3850円を付けた。同社は５日、内閣府から15億3800万円の大型案件を受注したと発表した。

オアシスＣＩＯ、花王はグローバルリーダーに－同社株３％以上保有
香港のヘッジファンド、オアシス・マネジメントのセス・フィッシャー最高投資責任者（ＣＩＯ）は８日に都内で会見し、株式を３％以上保有する $花王(4452.JP)$について「グローバルリーダーになれる」として、スキンケアブランド「キュレル」をはじめ成長性の見込める商品の海外マーケティングなどに注力すべきと話した。