東京市場サマリー：日経平均8日続落　「8月の円高」に警戒感　通貨オプション市場、FRB注視

市場概況
今日の東京株式市場で日経平均株価は前営業日比202.10円安の37667.41円、東証株価指数（TOPIX）が10.32ポイント安の2699.54で終了した。

トップニュース
日経平均4000円下落後も残る先安懸念　ハイテク株安で個人苦境
日経平均は11日に付けた史上最高値（4万2224円）から25日までのわずか2週間で4000円あまり下落した。今後も外国為替市場での円相場にらみで不安定な相場展開は続きそう。春ごろまで一世を風靡した半導体株には本日も売りが続いた。リスクオフの動きが強まり、逆張り志向を強めている個人投資家が相場を支えきれなくなった場合、調整が一段と深まることへの警戒感は残ったままだ。 $東京エレクトロン (8035.JP)$が3日続落した。一時4.96%安の2万7570円と5カ月ぶりの安値を付けた。 $レーザーテック (6920.JP)$も3%あまり下落し、連日で年初来安値を更新した。

「8月の円高」に警戒感　通貨オプション市場、FRB注視
外国為替市場で経験則とされる「8月の円高」に身構える動きが出てきた。通貨を売買する権利を取引する通貨オプション市場で、1カ月後の円高・ドル安を警戒する取引が増えている。7月末には日米の金融政策決定会合が控えるが、円相場にとっての波乱の芽は8月に待ち受けている可能性がある。「8月は円高・ドル安に振れやすい」。外国為替市場では長年、こうした通説がささやかれてきた。
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植田日銀総裁の異例の長い沈黙、決定会合前の利上げ思惑交錯の要因に
日銀の金融政策決定会合を前に植田和男総裁からの情報発信がない期間がこれまでで最も長くなりそうだ。これにより金融政策予測の難しさが増し、金融市場のボラティリティーを高める要因となっている可能性がある。植田総裁は６月18日の国会での発言を最後に金融政策に関して公の場で話をしていない。１日に何度も発言することもあり、世界の主要中央銀行の中で頻繁に情報発信する総裁の一人である植田氏にとって、この沈黙の長さは異例だ。

注目銘柄
トヨタ、福岡にEV電池工場　完成車のアジア供給網構築
$トヨタ自動車 (7203.JP)$は福岡県に電気自動車（EV）向けリチウムイオン電池工場を新設する。電池は高級車ブランド「レクサス」を生産する同県の工場へ供給する。九州ではEVや自動運転に必要な先端半導体工場の新増設も相次ぐ。中国勢はEVで台頭し、日本勢はアジアの生産を縮小している。九州でEVの一大供給網を築き、輸出拡大に向けた反攻の足がかりにする。
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富士通株10%高　4〜6月純利益4倍、ITサービス好調
$富士通 (6702.JP)$が5営業日ぶりに大幅反発している。一時10.14%高の2682円50銭まで上昇した。25日の取引終了後に発表した2024年4〜6月期の連結決算（国際会計基準）は、純利益が前年同期比4倍の168億円、売上高にあたる売上収益は4%増の8300億円だった。25年3月期通期見通しは据え置いたが、足元の増収増益を評価した買いを集めている。

配信元：Bloomberg、日本経済新聞