東京市場サマリー：日経平均730円安　ASMLショックで半導体急落　円一時上昇

市場概況
今日の東京株式市場で日経平均株価は前営業日比730.25円安の39180.30円、東証株価指数（TOPIX）が32.91ポイント安の2690.66で終了した。今日はオランダの半導体製造装置ASMLホールディングの決算発表を受け東京市場で半導体関連株が下げているが、明日は台湾TSMCが決算を発表する予定で、これを見極めたいとして積極的な買いを見送る向きがある。ドル・円は1ドル＝149円台前半で推移している。

トップニュース
「ハト派」安達日銀委員の「正常化の条件すでに整っている」発言受けドル円一時148.80円台まで下落
ハト派寄りな安達日銀審議委員が「正常化の条件はすでに整っている」と述べたことを受け、円が一時上昇した。ドル円は149.20円付近から148.80円台まで下落した。ただ、値動きは限定的。下落して始まった中国株と香港株がプラスに転じていることからリスク回避姿勢が後退、円がやや売られておりドル円は149円台を回復。

要人発言
安達日銀審議委員

トランプ氏、日鉄のＵＳスチール買収計画は阻止を再表明
トランプ氏は15日、日本製鉄によるＵＳスチール買収計画を阻止する考えを改めて表明。買収計画について「恐ろしい前例となる」とし、鉄鋼は国家安全保障上、極めて重要だと述べた。

注目銘柄
ＡＳＭＬ決算失望で半導体売り
$レーザーテック (6920.JP)$が一時14％安、 $東京エレクトロン (8035.JP)$も10％安となるなど、半導体関連株が軒並み売られている。ＡＳＭＬが15日に発表した７－９月期（第３四半期）の受注額がアナリスト予想の半分程度にとどまり、来年の利益見通しも引き下げられたことが失望を呼んでいる。

ファストリに上値余地、国内有力証券は目標株価を引き上げ
$ファーストリテイリング (9983.JP)$に一段の上値余地が指摘されている。岩井コスモ証券は１５日、同社株の目標株価を４万５５００円から５万７５００円に引き上げた。投資判断は「Ｂ＋」を継続した。２４年８月期は売上収益が前の期比１２．２％増の３兆１０３８億３６００万円、営業利益が同３１．４％増の５００９億４００万円と過去最高を更新。国内外のユニクロ事業がけん引し大幅な増収増益となった。世界中でユニクロの知名度が高まってきたことで、海外のユニクロ事業で収益の柱が多様化している。同証券では２５年８月期の同利益を会社計画と同水準の前期比５．８％増の５３００億円と予想。