東京市場サマリー：日経平均反発　円安、一時161円20銭台＝37年半ぶり、半年で20円下落

市場概況
今日の東京株式市場で日経平均株価は前営業日比241.54円高の39583.08円、東証株価指数（TOPIX）が15.93ポイント高の2809.63で終了した。

トップニュース
TOPIXが一時34年ぶり高値　円安と地政学リスクが「意外高」演出か
東証株価指数（TOPIX）が一時、3月に付けた約34年ぶりの高値を上回る場面があった。けん引役は今週から再開したとみられる銀行や商社など時価総額の大きいバリュー（割安）株への買いだ。四半期末で年金基金のリバランス（資産の再配分）に伴う株売りがかさむとの見方があったなかで強さを見せた。足元の円安とくすぶる地政学リスクは先行きの「意外高」も演出する可能性がある。

円、対ドルで161円台に下落　実需のドル買いで
28日の東京外国為替市場で円が対ドルで下落し、一時1ドル=161円20銭台を付けた。1986年12月以来およそ37年半ぶりの円安・ドル高水準。四半期末で実需の売買が膨らみやすく、国内の輸入企業や機関投資家などがドルを調達する動きが円相場を押し下げた。
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トヨタ－3日ぶり反発　1ドル161.2円台に円安進行　自動車株に買い

車不正で生産混乱、景気もかく乱　6月に再び減産予想
国内製造業の生産活動が一進一退の状況にある。28日に経済産業省が発表した鉱工業生産指数によると、5月はダイハツ工業の生産停止が一巡し回復したが、6月は新たに発覚した $トヨタ自動車(7203.JP)$などの認証不正で再び落ち込む見通しになった。自動車生産の混乱が景気のかく乱要因になっている。

中小企業「円安はデメリット大」54.8%　日商調査
日本商工会議所は28日、円安基調が中小企業の業績に与える影響の調査結果を発表した。「デメリットが大きい」との回答が54.8%と半数を超えた。「メリットもデメリットもない」（19.8%）が続いた。「メリットとデメリットは同程度」は7.8%で「メリットが大きい」は2.3%だった。

注目銘柄
小林製薬の「紅麹」健康被害、死亡疑い新たに76人
武見敬三厚生労働相は28日の記者会見で、 $小林製薬(4967.JP)$の「紅麹（こうじ）」原料を含む機能性表示食品による健康被害が疑われる死者が新たに76人判明したと明らかにした。これまで小林製薬は厚労省に、死者数は5人と報告していた。

ソフトバンクGの株価3日続伸　米医療テック企業と合弁
$ソフトバンクグループ(9984.JP)$（SBG）が3日続伸している。前日比265円（2.61%）高の1万400円まで上昇し、年初来高値（1万550円）に接近した。27日、医療データを人工知能（AI）で解析するサービスの立ち上げを正式に発表した。個人の遺伝子情報をもとにがんの治療法を提案する仕組みなどを実現し、医療水準の高度化につなげるといい、将来の収益拡大への期待から買いが集まっている。

三菱ＵＦＪ－新高値　7月利上げ観測強まり銀行保険に買い　長期金利は一時1.085％
$三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306.JP)$が新高値。日銀による7月の利上げ観測が強まっており、銀行・保険株が買われている。円安の進行が物価上昇の圧力を強めるとの見方が強まるなか、27日は為替市場において1ドル161円台を付けた。本日は寄り前に発表された6月都区部消費者物価指数（CPI）が市場予想を上回っており、強い物価指標の影響もあって国内10年債利回りは一時1.085％まで上昇する場面があった。