東京市場サマリー：日経平均は4万円台回復　金融株に買い　TOPIXは34年ぶり高値

市場概況
今日の東京株式市場で日経平均株価は前営業日比443.63円高の40074.69円、東証株価指数（TOPIX）が32.34ポイント高の2856.62で終了した。

トップニュース
１ドル＝170円も視野、日銀国債購入の減額小幅なら－バンガード
米バンガードは、日本銀行が７月の金融政策決定会合で発表すると見込まれる政策修正で国債利回りを押し上げられなければ、円は１ドル＝170円に向け下落するリスクがあるとみている。ドルは161円を突破し、1986年以来の水準まで円安が進んでいるが、170円が次の大きな節目になり得る。

10年物国債表面利率、1.1%に上げ　異次元緩和前水準に
財務省は2日、7月発行の10年物国債（375回債）入札で、買い手に毎年支払う利息を示す表面利率を1.1%と6月までの0.8%から引き上げた。表面利率が1%台をつけるのは2012年4月以来、約12年ぶり。日銀の政策修正観測を背景にした国債利回りの上昇を反映し、日銀が13年4月に異次元緩和に着手する前の水準となった。

世界の海上輸送、今年は2010年以来の大幅増か－紅海迂回が影響
世界の海上輸送を示す指標が2010年以降で最大の伸びとなる勢いだ。紅海での商船攻撃により輸送距離の長い迂回（うかい）航路への変更を余儀なくされていることが背景にある。

日銀の国債買い入れ、減額1年目4.65兆円・2年目3.55兆円＝金融機関サーベイ
日銀による国債買い入れの減額幅を巡り、ロイターが主要金融機関を対象にアンケート調査を実施したところ、１年目に平均で１６．１兆円、２年目に２９．３兆円の減額を予想していることが明らかになった。月数で割ると買い入れ月額は現在の約６兆円から、１年目は４．６５兆円、２年目は３．５５兆円に減る計算になる。

注目銘柄
三菱UFJ株18年ぶり高値　日米金利上昇で利ざや改善期待
$三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306.JP)$が7日続伸。一時3.71%高の1814円まで上昇し、株式分割を考慮したベースで2006年以来約18年ぶりの高値を付けた。1日のニューヨーク市場で米長期金利が一時4.49%と、約1カ月ぶりの水準に上昇した。2日の国内債券市場でも長期金利が上昇し、利ざや改善期待から銀行株に買いが入っている。 $三井住友フィナンシャルグループ(8316.JP)$や $みずほフィナンシャルグループ(8411.JP)$のほか、 $第一生命ホールディングス(8750.JP)$や $MS&ADインシュアランスグループホールディングス(8725.JP)$といった保険株も高い。
関連記事
三菱ＵＦＪなど銀行株が上値指向強める、「ほぼトラ」意識し米長期金利に上昇圧力◇

川崎汽など海運株が上げ潮に乗る、海運市況回復でバリュー株物色の急先鋒に◇
$川崎汽船(9107.JP)$の上げ足に弾みがつき、前日の大幅高に続ききょうも8％の上昇で高値を更新した。このほか、 $日本郵船(9101.JP)$や $商船三井(9104.JP)$なども上値指向を鮮明とし、海運株への資金還流が目立ってきた。全般はバリュー株見直しの動きが顕在化、低ＰＢＲ株の宝庫である海運セクターにも投資マネーが食指を動かしている。

ホンダ株が上げ幅を急速に縮小、損保大手中心に5000億円規模売却と報道
２日の株式市場で、 $本田技研工業(7267.JP)$株が後場の終盤に上げ幅を急速に縮めている。一時２％超高の１８０１．５円に上昇していたが、損害保険大手４社が、ホンダ株を売却する方針を固めたとのロイター報道を受けて前営業日終値近くまで上げ幅を縮小した。

積水ハウスが大型劣後債、日本企業の円債発行は記録的ペース
$積水ハウス(1928.JP)$は２日、大型劣後債の発行条件を決定した。日本銀行が追加利上げに踏み切るとの観測が広がる中、国内市場では企業による社債発行が記録的なペースとなっている。日銀の金融政策正常化に伴う金利の先高観から、企業は金利が上昇する前に資金を確保しようと動いている。武田薬品工業と日本製鉄は６月にハイブリッド債を発行。ブルームバーグのデータによると、国内企業の2024年上半期の社債発行額は、同期間として過去最高の総額約７兆8000億円に達した。

配信元：Bloomberg、日本経済新聞、ロイター、MINKABU