東京市場サマリー：日経平均1336円高、3万8000円台回復　チャート上に底入れサイン続々

市場概況
今日の東京株式市場で日経平均株価は前営業日比1336.03円高の38062.67円、東証株価指数（TOPIX）が77.85ポイント高の2678.60で終了した。

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日経平均3万8000円台回復　チャートに底入れサイン続々
日経平均は5日続伸。前日の米国株相場の上昇に加え、外国為替市場で円相場が一時1ドル=149円台に下落したことが追い風となった。7月の過去最高値から8月5日の直近安値までの下げ幅からは「半値戻し」となり、相場の底入れ感が強まっている。株価チャート上では、急落局面で開いた「窓」も埋まり始めた。 $東京エレクトロン (8035.JP)$や $アドバンテスト (6857.JP)$といった値がさの半導体関連株が一時6〜7%の上昇となり指数をけん引したほか、円安を背景に $トヨタ自動車 (7203.JP)$や $本田技研工業 (7267.JP)$など輸出関連株への買いも目立った。
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円キャリートレード復活の兆し、ヘッジファンドが再開に動く
２週間前に大規模な巻き戻しに見舞われた円を中心とする人気のキャリートレードが徐々に復活しつつあるようだ。野村インターナショナルのＧ10スポットトレーディング責任者、アントニー・フォスター氏は、予想を上回る米小売売上高の発表後にキャリートレードへの「注目すべき回帰が見られている」と指摘。来週23日には、植田和男日銀総裁が衆院財務金融委員会の閉会中審査に出席する予定で、キャリートレードの方向性は今後１週間に一段とはっきりしそうだ。また、同日には、米ＦＲＢのパウエル議長がジャクソンホール会合（カンザスシティー連銀が主催する年次シンポジウム）で講演を行う。９月に0.5ポイントの利下げに踏み切るとの一部観測をけん制する発言があれば、キャリートレードを後押しする材料になり得る。

安全保障審査のコア業種、半導体製造関連機器など追加－財務省
財務省は16日、サプライチェーンの保全や技術流出・軍事転⽤リスクへの対処など安全保障の観点から、半導体製造関連機器や先端電⼦部品の製造業を外為法上の投資審査におけるコア業種に追加すると発表した。コア業種は、外国投資家による対内直接投資に関し事前届け出が必要となる業種のうち、国の安全を損なう恐れが大きいとして株式取得などに関する事前届け出免除を原則利用できない業種。

注目銘柄
三井住友FGの株価、1万円台回復　日米長期金利上昇で
銀行株が軒並み高となっている。 $三井住友フィナンシャルグループ (8316.JP)$は一時4.49%高の1万135円まで上昇し、8月2日以来半月ぶりに1万円台を回復した。15日の米市場では、米景気の減速懸念が和らぎ長期金利が上昇した。16日の国内債券市場でも指標となる新発10年物国債の利回りが前日比0.050%高い0.880%をつける場面があった。長期金利の上昇に伴う利ざやの改善期待から買いが広がっている。 $三菱UFJフィナンシャル・グループ (8306.JP)$や $みずほフィナンシャルグループ (8411.JP)$も高い。

ソニーＧが反発、国内有力証券は投資判断「Ａ」を継続
$ソニーグループ (6758.JP)$が反発。岩井コスモ証券は１５日、同社株の投資判断「Ａ」と目標株価１万５５００円を継続した。第１四半期（４～６月）の連結営業利益は前年同期比１０．３％増の２７９１億６００万円となった。円安を追い風にエンタメ領域やイメージセンサーが順調に推移した。決算発表と同時に２５年３月期の同利益を１兆２７５０億円から１兆３１００億円（前期比８．４％増）に上方修正を行った。ゲーム＆ネットワークサービス（Ｇ＆ＮＳ）・音楽・映画などが好調に推移している。