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AIブームで絶好調のTSMC!主要顧客と仕入れ先から日米の有力銘柄をチェック!

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ビットバレー投資家 コラムを発表しました · 6 時間前
$タイワン・セミコンダクター・マニュファクチャリング(TSM.US)$業績が好調だ。7月10日に発表した6月の売上高は前年同月比で32.9%増加し、同月で過去最高を更新した。4-6月では売上高が前年同期比40%増加し、市場予想の35.5%増を大きく上回った。ファウンドリー(半導体受託生産)世界最大手であるTSMCの好調さは、ひとえにAI投資ブームが続いていることを示唆する。

TSMCの売上高は決算発表に先行して公表されるため、同社の売上動向はTSMCだけでなく関連企業にとっても業績の先行指数となる。サプライチェーンの観点からすると、TSMCの予想を上回る大幅増収は、下記2点を示す可能性が高い
1)TSMCに発注する主要顧客のビジネスが堅調
2)TSMCだけでなく、その主要仕入れ先も好調

そこで今回は、TSMCの顧客と仕入先から日米の有力銘柄をチェックする。各社の直近の動向を交えながら業績見通しと株価の上昇余地も併せて確認する。なお、足元ではTSMCなどのハイテク株は利益確定売りに押されている。高値警戒感に加え、ハイテク株からのローテーションが影響している。米CPIが予想以上に減速し、9月の利下げ観測が強まったことで、7月11日の米国株市場ではハイテク株売り+出遅れ銘柄買いの動きが活発だった。このようなローテーションはしばらく続くかもしれないが、利益成長率やAIブームからの恩恵の大きさを踏まえると、ハイテク株の方はより中長期的に投資妙味が大きいと考えられる。
TSMC:AIブームで絶好調
TSMCは7月10日に、6月の売上高が2079億台湾ドル(約1兆180億円)に達したと発表。同月では過去最高水準となった。4-6月(Q2)は売上高が前年同期比で40%増(※)し、市場予想の35.5%増を大きく上回った。40%の増収率は、会社側が示した通期ガイダンスの20%台半ばよりも高い。AI投資ブームの恩恵が予想以上に大きいことを示唆する。
(※4-6月期の決算発表は7月18日に行われる予定)
AIブームで絶好調のTSMC!主要顧客と仕入れ先から日米の有力銘柄をチェック!
大幅増収を支えに、TSMCの利益成長も加速する見込みだ。4-6月期の調整後1株当たり利益は前年同期比30%増、7-9月期は32%増になると予想されている(Bloomberg集計)。それ以降は、値上げも利益率の改善につながる見通し。メディア報道によると、同社が提示した最先端技術3nmプロセスに関する値上げについて、顧客は受け入れる姿勢だ。それに基づき、TSMCは顧客との間で新たな中長期契約を締結する見通し。値上げは、最先端技術におけるTSMCの強みを示しており、中長期に同社の業績拡大に寄与するとみられる。株価平均目標株価対比では6%、直近の動向を反映した最高目標株価(※)対比では37%の上昇余地が示唆されている。
(※最高目標株価は過去一カ月間の更新された最も高い目標株価。アナリストが目標株価を修正する際は、比較的企業の最新情報を元に行う傾向がある。)
AIブームで絶好調のTSMC!主要顧客と仕入れ先から日米の有力銘柄をチェック!
TSMCの主要顧客
TSMCの主要顧客にはアップルを筆頭に、エヌビディアや台湾のMediaTek、ブロードコム、クアルコム、AMDなどが並ぶ。うちアップルが最大顧客で、TSMCの売上高の約25%を占める次いでエヌビディアが10%ブロードコムとクアルコム、AMDの3社はそれぞれ6~7%を占める。TSMCの好調な売上高はこれらの主要顧客によって支えられていると思われる。
AIブームで絶好調のTSMC!主要顧客と仕入れ先から日米の有力銘柄をチェック!
以下では、TSMCの売上高の5%以上を占める米上場企業5社について、業績見通しや株価の上昇余地余地をチェックする。
AIブームで絶好調のTSMC!主要顧客と仕入れ先から日米の有力銘柄をチェック!
アップルの成長率は1ケタ台と低いが、業績は前四半期を底に回復に向かう見通し
iPhone販売の鈍化やAI戦略出遅れ鮮明も、修正されつつある。同社が次世代スマートフォン「iPhone 16」について前機種と比較して約10%増加を目標にしていると報じられている。「新たに導入するAIサービスが新機種の需要を喚起することに同社は自信を深めているという。」(Bloomberg報道)
株価は6月以降の急反発ですでに平均目標株価を上回っている。直近の動向を反映した最高目標株価対比では21%の上昇余地が示唆されている。
AIブームで絶好調のTSMC!主要顧客と仕入れ先から日米の有力銘柄をチェック!
四半期ベースでは超高速成長からは鈍化する見込みだが、依然として成長率は高く、大手テック株のうちでは首位。
過去6四半期連続で市場予想を上回る業績を発表し、アナリストたちは後追いで目標株価を上方修正している。現在最も売れているAI半導体H100の次世代品であるH200と、最新AI半導体のBlackwellに対する需要はいずれも好調。両製品の出荷開始(年後半)とともに業績への貢献も大きくなると予想される。
株高が続き、一時は平均目標株価を上回ったが、足元の株価調整とアナリストによる目標株価の引き上げで、株価に上昇余地が生まれた。平均目標株価対比では7%、直近の動向を反映した最高目標株価対比では57%の上昇余地が示唆されている。
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売上高は安定的な高成長が続く見通し1株当たり利益は今四半期に増加に転じた後、伸びが加速する見通し
AIブームの恩恵を受ける2大事業、半導体とクラウドサービスを抱えている。主要顧客はアップルに加え、カスタム半導体の自社開発を進んでいるアルファベットやメタが並ぶ。エヌビディアの主要顧客であるハイパースケーラー向けにカスタムAI半導体も作っておりAI半導体関連の売上は昨年から急増。アップルのAIサービス搭載iPhoneの販売が好調なら、従来の半導体事業も恩恵が受けられるとみられる。
株価は、平均目標株価対比で13%最高目標株価対比では41%の上昇余地が示唆されている。
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業績は堅調な拡大が見込まれている
アップルやサムスン電子などスマートフォンメーカーが主要顧客。2023年末に生成AIへ注力する方針が強く打ち出しスマートフォンやノートPC向けのAIチップを発表した。 $デル テクノロジーズ C(DELL.US)$が今年5月に発表したAIパソコンはクアルコムのチップを採用している。今後、AIスマートフォンやAIパソコンの普及による恩恵が期待できる
株価は、平均目標株価対比で4%最高目標株価対比では35%の上昇余地が示唆されている。

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業績は短期的に少しブレが大きいが、中長的には回復する見通し
AI半導体分野ではエヌビディア1強のイメージが強く、AMDはエヌビディアの後塵を拝しながら新製品を打ち出している。AI半導体からの売上高は既に業績に貢献しているが、エヌビディアほどではない。ただ、AI半導体市場のパイの拡大は同社にも恩恵が及ぶと予想される。AIパソコンの普及も今後の業績を押し上げる可能性がある。
株価は、平均目標株価対比で4%、最高目標株価対比では21%の上昇余地が示唆されている。
TSMCの主要仕入れ先
TSMCの主要仕入れ先にはASMLやアプライド・マテリアルズ、ラムリサーチなどの米国企業に加え、東京エレクトロンやAGC、信越化学工業、SCREENなどの日本企業も多い。これらの企業は大きく2つグループに分けることができる。一つは、半導体製造装置会社、もう一つは半導体素材会社だ。
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$ASMLホールディング(ASML.US)$
TSMCのコストに占める比率でみた場合、先端露光措置大手のASMLが4割と高い。最先端露光措置でASMLがほぼ独占しているほか、製品一台当たりの単価も高いためだ。ASMLからみた場合、TSMCは主要顧客で売上構成比も約3割と高い。したがって、ASMLにとってTSMCの業績拡大の恩恵は大きいと予想される。実際、TSMCが6月の売上高を発表した後、アナリストはASMLの目標株価を引き上げた。株価は、平均目標株価対比で9%最高目標株価対比では22%の上昇余地が示唆されている。
AIブームで絶好調のTSMC!主要顧客と仕入れ先から日米の有力銘柄をチェック!
次いでTSMCへの売上比率が比較的高い銘柄は、 $アプライド マテリアルズ(AMAT.US)$ $東京エレクトロン(8035.JP)$ $ラム リサーチ(LRCX.US)$ $KLA(KLAC.US)$ $SCREENホールディングス(7735.JP)$ $信越化学工業(4063.JP)$などがある。ASMLほどではないが、これらの企業もTSMCの事業拡大から恩恵が受けられるとみられる。上記の企業については、まとめて業績見通しや株価の上昇余地を確認することにした。

米国の半導体製造装置メーカーでは業績成長率からすると、ラムリサーチ、KLA、アプライド・マテリアルズの順になる見通し目標株価との乖離率ではラムリサーチとアプライド・マテリアルズでは大きな差はなく、最高目標株価との乖離率からすると、いずれも2割強の上昇余地が示唆されている。日本株は、業績見通しでは東京エレクトロンとSCREENが比較的堅調になる見通し株価の上昇余地では両社の方が米国の半導体製造装置銘柄より大きいと示唆されている
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24年7月12日作成 マーケットアナリスト Amelia
出所:Bloombergよりmoomoo証券作成
免責事項:このコンテンツは、Moomoo Technologies Incが情報交換及び教育目的でのみ提供するものです。 さらに詳しい情報
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