米国、2026年末までにイラクから全軍を撤退させることに合意

イラン支援の過激派による米軍への攻撃が続く中、米国とイラクは2026年末までに米主導の連合軍をイラクから完全撤退させることで暫定合意に達したとロイター通信が金曜日に報じた。

ロイター通信は複数の関係筋を引用し、この計画では2025年9月までに数百人の兵士が撤退し、2026年末までに完全撤退することを想定しており、合意には両首都の最終承認が必要だが、詳細は大筋合意に達している。

「合意は成立しており、いつ発表するかという問題だけだ」と米国高官は認めた。最終発表は、イスラエルのガザ戦争に関連した地域的緊張のため延期されている。

1月に始まったバグダッドとワシントンの協議は、撤退後も一部の米軍が安全保障協力のためイラクに留まることを認める新たな顧問関係への移行に焦点が当てられた。

イラク首相の外交顧問ファルハド・アラアルディン氏は、技術的協議が終了し、二国間関係の「新たなレベル」への道が開かれたと述べた。

この合意は、イランが支援するイラク武装集団による米軍への攻撃が続く中で成立し、死傷者や報復攻撃が発生している。

先月、イラクとシリアの米軍基地への複数の攻撃で、複数の米国人が負傷した。8月5日、イラクのアイン・アル・アサド空軍基地に2発のロケット弾が着弾し、7人の米国人が負傷した。8月9日、シリアのハサカにあるカラブ・アル・ジル基地へのドローン攻撃でも、数人の米国人と連合軍の隊員が「軽傷」を負った。

現在、米軍はイラクに約2,500人、シリアに900人の兵士を駐留させており、もともとはイスラム国と戦うために派遣されていた。撤退により、まずは2025年までにアンバールとバグダッドの主要基地から部隊が撤退し、残りの最後の部隊は2026年末までアルビルに駐留する。

この撤退はワシントンの軍態勢の大きな転換となるが、米当局はイラク駐留はイスラム国に対抗するためだけでなく、この地域におけるイランの影響を監視するためでもあることを認めている。

段階的な撤退は、イラクのモハメド・シーア​​・アル・スーダニ首相にとって政治的に有益とみられている。これは、進行中の不安定さに対処しながら米国とイランの間でバランスを取るイラクの行動と合致するからだ。しかし、これはまた、イラクとシリアの両方から米国と連合軍の完全撤退を長らく求めてきたアラブ諸国におけるイランとその代理勢力にとっての勝利を意味するかもしれない。