米国市場の展望：金価格は史上最高値を更新　利下げ迫る中、米株は30年ぶりの暴騰へとウェルズ・ファーゴ

Moomooユーザーの皆様、こんばんは！今晩のＮＹ株の読み筋です。

市場概況
米国市場スタート、優良株で構成するダウ工業株30種平均は34.20ドル安の40528.86ドル、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数が78.10ポイント安の17516.40で始まった。米国大型株である500社の銘柄で構成するS＆P500種平均は12.72ポイント安の5530.50。

ゴルディロックス相場が再来？
●米国経済は景気後退を回避し、物価上昇圧力が抑制され、回復力のある成長という「ゴルディロックス」シナリオに向かうとの楽観的な見方が広がった。
●S&P500種株価指数は今週3.7％上昇、ハイテク株比率の高いナスダック100種株価指数は5％以上上昇し、両指数とも11月以来の大幅上昇となった。

金価格は続伸
金のスポット価格は続伸し、1オンスあたり2,490ドルを突破して史上最高値を更新した。先物価格も上昇した。

利下げ迫る中、米株は30年ぶりの暴騰へ＝ウェルズ・ファーゴ
●ウェルズ・ファーゴの戦略責任者Paul Christopher氏は、米連邦準備制度理事会（FRB）の利下げ後、株式市場は過去30年間で見られなかった上昇に転じると述べた。
●同氏は、米国では現在インフレ率が低下している一方、経済は崩壊しておらず、FRBの今後の利下げは米国経済をソフトランディングに導くだろう、と語った。
●労働統計局が発表したデータによると、7月の米インフレ率は前年同月比2.9％上昇し、2022年夏のピークを大きく下回った。 また、米商務省は第2四半期のGDP成長率を前年同期比2.8％増と見積もっている。

米労働市場は依然健全、個人消費が堅調維持
●米国株の第2四半期決算シーズンが終了した。ハイテク大手の間では依然としてAI投資が話題の中心であり、米国の景気後退懸念が今決算シーズンに影を落とし、労働市場の冷え込みと消費の鈍化が企業業績を圧迫している。
●ゴールドマン・サックスの最新リサーチ・レポートによると、S&P500の第2四半期決算は全体的に予想を上回った。 8月13日現在、456社が第2四半期決算を発表しており、S&P500の時価総額全体の87％を占めている。 決算シーズンが始まった当初、ウォール街のコンセンサスでは1株当たり年間利益（EPS）は9％増と予想されていたが、決算発表シーズンが終わりに近づくにつれ11％増に上昇した。
●ゴールドマン・サックスは、労働市場、消費者状況、人工知能が、第2四半期決算期に米上場企業が最も頻繁に口にした3つの言葉、つまり米株式市場に影響を与える重要な要因であると指摘した。

FRB 高官、景気後退への懸念を表明
●金曜日、2025年FOMC有権者でシカゴ連銀のグルスビー総裁はNPRで、労働市場といくつかの景気先行指標は、失業率が持続的に上昇する危険性があるという警告の兆候を点滅させていると述べた。
●インフレ率に比べ、グールスビー氏は雇用をますます心配している。 ひとたび雇用市場が低迷し始めると、急速に悪化する可能性があると指摘した。

キャリートレードが復活
●円安が輸出企業の業績見通しを押し上げるなか、アジア株も1年以上ぶりの週間パフォーマンスとなり、日本が牽引した。

●円相場は5月以来の急落を記録し、円ベースのキャリートレードが巻き戻されるとの懸念が和らいでいる。

●野村證券では、さまざまな投資家が円の借り入れを再開し、その資金を他の高利回り資産に投資していると見ており、熱心なキャリー・トレーダーであった法人顧客やヘッジファンドが、こうした取引に再び参入していることを示唆している。