米国市場の展望：エヌビディア、最新世代の人型ロボットチップ「Jetson Thor」を2025年前半に発売へ　ダウ平均は128ドル安でスタート

Moomooユーザーの皆様、こんばんは！今晩のＮＹ株の読み筋です。

市場概況
米国市場スタート、優良株で構成するダウ工業株30種平均は128.35ドル安の42863.86ドル、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数が261.62ポイント安の19460.41で始まった。米国大型株である500社の銘柄で構成するS＆P500種平均は50.17ポイント安の5920.67。

トップニュース
今晩の展望
●米国株先物は年末に向けた不透明感の中で投資家がポジションを縮小したため、わずかに下落した。S&P 500とナスダック100は先週末に1%以上下落し、特にテクノロジー大手株がその影響を受けた。
●米国の第39代大統領ジミー・カーター氏が100歳で死去し、ジョー・バイデン大統領は1月9日を国家的な哀悼の日として指定した。米国株式市場は通常、大統領の葬儀の日に休場となる。取引所当局からは現時点で公式な発表はない。
●米国債市場は、2024年に入ってから得たわずかな利得をほぼ消し去ろうとしている。債券投資家は、経済指標の発表や連邦準備制度理事会（FRB）関係者の講演が少ない中、再び祝日が絡む短縮取引週間に突入している。米国市場は水曜日に元日を迎えるため休場となる。
● $日産自動車 (ADR) (NSANY.US)$ は、 $ホンダ (HMC.US)$との提携契約に関する条件が、提案された共同持株会社に対する投資家の持分を縮小させるとの懸念から、2日間で13%下落する見通しだ。月曜日には東京市場で株価が最大6.7%下落した。

エヌビディア、最新世代の人型ロボットチップ「Jetson Thor」を2025年前半に発売へ
●増加する半導体業界の競争に直面し、 $エヌビディア (NVDA.US)$はロボティクス技術を次の成長の鍵と位置付け、2025年には新たにJetson Thorコンピュータを投入し、ヒューマノイドロボット開発をサポートするための投資を拡大する計画だ。
●NVIDIAの戦略は、テスラなどの製造業者と直接競争することを目的としていない。むしろ、ソフトウェアからロボット用チップまでの完全な技術スタックを提供し、世界中のロボット製造業者にとっての基盤となるOEM（オリジナル・エクイップメント・マニュファクチャラー）を目指している。
●NVIDIAはロボティクス技術の3つの主要分野でツールを提供している。これには、基盤モデルのトレーニング用ソフトウェア、Omniverseプラットフォーム上での現実環境のシミュレーション、そしてロボットのコアとなるハードウェアが含まれる。
●NVIDIAの副社長であるディープ・タラ氏は、物理的な人工知能とロボティクス技術が「ChatGPTの瞬間」を迎え、技術的な突破口、特に生成的AIとシミュレーション訓練により「シミュレーションと現実のギャップ」を解消し、ロボットが現実世界で効果的に動作するようになったと述べた。
●ロボティクス技術は依然として発展途上で多くの課題に直面しているが、世界のロボット市場は今後数年間で急速に成長することが予測されており、NVIDIAはこの機会を活かして事業を拡大している。現時点ではロボティクスからの収益は全体収益における割合は小さいが、成長の可能性は大きい。

ウォール街の予想外の2024年ラリーとモメンタムリスク
●株式市場のラリーは予想を超えた。当初は控えめな2024年を予測されていたが、S&P 500はAI主導のテクノロジー成長と堅調な経済に支えられて上昇。エヴァコアISIのジュリアン・エマニュエル氏は「奇跡的な要素がある」と述べた。
●S&P 500が過去最高値を更新。1月までに、S&P 500は多くのアナリストの年末目標を超え、年末までに25％の上昇を見込み、1990年代後半以来の最強の連続的な年間パフォーマンスを記録した。
●大手銀は予想外の展開に驚く。バンク・オブ・アメリカ、ドイツ銀行、ゴールドマン・サックスなどの大手は減速を予測していたが、市場は予想を裏切り、パンデミック後のウォール街の予測を挑戦し続けた。
●モメンタム投資は成果を上げた。市場の勝者に乗ることが2024年には報われ、モメンタム投資は現在のラリーを活用した投資家に強いリターンをもたらした。
●急激な変動のリスク。モメンタム投資はうまく機能しているが、シムコープのメリッサ・ブラウン氏は、市場の変動が迅速に起こる可能性があり、「モメンタムはうまくいく時は素晴らしいが、うまくいかない時もある」と警鐘を鳴らし、急激な下落の可能性を指摘している。
●関連記事：米国株、2025年も期待大！ウォール街で最も愛される銘柄は？

アップル上昇、ビットコイン低迷
● $アップル (AAPL.US)$の株価は今年33％上昇し、約8700億ドルの価値を加え、iPhoneメーカーの時価総額は3.9兆ドルに達した。今年初めに最も価値のある企業の座を取り戻した同社の株は、今月はわずか4回のセッションで下落した。時価総額が4兆ドルに達すれば、S&P 500企業の下位43％を合わせた以上の価値となる。
●一方、ドナルド・トランプの選挙勝利をきっかけに始まったビットコインのラリーは、2024年の年末を迎えつつある中で停滞している。ビットコインはロンドン時間の月曜日の朝、約9万3000ドルで推移し、12月中旬に記録された最高値から約1万5000ドル下回った。
●関連記事：アップル、時価総額が4兆ドル目前！金字塔も単なる通過点？2025年は一段高試すか？

ドル高
●米ドルは強い経済成長と連邦準備制度による積極的な利下げ予想の減少に支えられ、約10年ぶりの最高パフォーマンスを達成する見込みだ。
●ブルームバーグ・ドル・スポット指数は今年7%以上上昇し、世界中の中央銀行が自国経済を支えるのに苦しむ中、他の先進国通貨を上回った。
●米ドルは2年ぶりの高値を記録したが、2025年の世界経済回復への期待が高まる中、他の通貨が改善することで米ドルは弱含む可能性がある。

【市場の声】コモディティー市場、ボラティリティ続くが投資機会も
DBSの最高投資責任者（CIO）、ゴー・ジュン・ヨン氏は、中国の精彩を欠く景気刺激策やドナルド・トランプ次期米大統領による関税措置を背景に、コモディティー（国際商品）市場のボラティリティーは今後も続くとの見方を示した。

ボーイングが安い、チェジュ航空事故で韓国が緊急点検
韓国の格安航空会社チェジュ航空の運航するボーイング737-800が事故を起こし、多数の死者を出した問題で、崔相穆・大統領代行は同国内で運航している全ての同型機の緊急点検を命じた。これを受けて、30日寄り付き前の米株式市場でボーイング株は3.6％余り下落している。