米国国債利回りは2007年以来の高水準、中国の債券は史上最低水準に
●米国と中国の債券市場は対照的な信号を発しており、米国の国債利回りは強い経済成長を背景に上昇する一方で、中国はデフレ懸念に直面し、国債利回りは史上最低水準を記録している。
●米国では国債利回りが2007年以来の高水準に達し、投資家はベンチマークとなる国債の利回りが5%に達することを見込んでおり、今年初の利下げは7月に先送りされると予想されている。
●一方、中国経済の見通しにより債券購入が急増し、10年物国債利回りは米国債務よりも3%ポイント低く、デフレスパイラルと「日本化」シナリオへの懸念を示唆している。
●ブラックロックとシティグループは、米国債市場が魅力的な投資機会を提供していると見ており、ブラックロックのナビン・サイガルは、米中経済の「非同期化」が主な要因だと指摘している。
●米国の利回り上昇は株式市場の上昇を脅かすが、現在サイドラインにある現金を投入する機会を提供しており、利回りの継続的な上昇が市場全体の損失を引き起こす可能性もある。