米国市場の展望：市場の50bp利下げ観測が急上昇　ダウ平均は56ドル高でスタート

Moomooユーザーの皆様、こんばんは！今晩のＮＹ株の読み筋です。

市場概況
米国市場スタート、優良株で構成するダウ工業株30種平均は56.93ドル高の41153.70ドル、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数が5.58ポイント高の17575.26で始まった。米国大型株である500社の銘柄で構成するS＆P500種平均は7.58ポイント高の5603.34。

市場の50bp利下げ観測が急上昇
●米国の8月PPIがインフレの冷え込みを示したことを受け、市場はFRBの積極的な利下げ観測を強めた。
●ウォール・ストリート・ジャーナルのNick Timiraos記者は、25bpの利下げが最も抵抗の少ない道であるとしながらも、50bpの利下げで幕を開けることで、その後の利下げの規模をめぐる市場の議論を減らすことができるとも指摘した。
●スポット金価格はセッション中に1オンスあたり2,570ドルを突破し、ニューヨーク金価格は1オンスあたり2,600ドルを突破した。

FRBのディベート
●米連邦準備制度理事会（FRB）が来週どの程度の利下げを実施するのか、投資家が議論を続けているため、国債は上昇し、ドルは弱含んでいる。
●木曜日に発表された米生産者物価はやや上昇し、失業給付申請件数も増加した。
●米国株式先物はほとんど変動がなく、 $S&P 500 Index (.SPX.US)$ は今週すでに3.5％上昇している。

輝く金
●FRBの利下げ期待によるドルへの影響は金市場にも波及し続け、貴金属は史上最高値を更新した。
●FRBの利下げ観測、中央銀行の買い、個人投資家の新たな関心に支えられ、今年に入ってから約25％上昇している。

円の急騰
●FRBによる50bpの利下げへの賭けが復活したことで、円も上昇し、対ドルで今期最もパフォーマンスの良い通貨となった。
●一部のヘッジファンドは、豪ドル、スイスフラン、オフショア人民元に対してロング・ベットを行い、日本の通貨に対しても強気の賭けを追加している。
●ブルームバーグが調査したエコノミストの半数強が、日銀の次の利上げは12月になると考えており、来週の会合でも変更はない。

ボーイング・ストライキ
● $ボーイング (BA.US)$ 社の工場労働者が2008年以来初めて工具を分解し、民間ジェット機のハブ工場での製造に支障をきたしたことで、ボーイング社の株価は市場前の取引で下落している。
●最大労組の組合員は会社からの契約提案を拒否し、圧倒的多数でストライキを決行した。この動きはボーイング社へのプレッシャーに拍車をかけるもので、同社はすでに、調査や経営陣の交代を引き起こした品質問題の影響から動揺している。

ソフトウェアの運命
● $アドビ (ADBE.US)$ 株は、見通しでAI関連の売上増が見送られたことで、投資家の焦りを鎮めることができず、下落している。
●一方、 $オラクル (ORCL.US)$ 株はクラウド事業の拡大に支えられ、強気の長期売上見通しを発表したことで反発している。
●一方、今日の経済指標と企業決算はかなり低調。