米国市場の展望：米5月の非農業部門雇用者数は27.2万人増で予想を大幅に上回る　ダウ平均は24ドル安でスタート

Moomooユーザーの皆様、こんばんは！今晩のＮＹ株の読み筋です。

市場概況
米国市場スタート、優良株で構成するダウ工業株30種平均は24.93ドル安の38861.24ドル、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数が48.98ポイント安の17124.14で始まった。米国大型株である500社の銘柄で構成するS＆P500種平均は9.15ポイント安の5343.81。

米5月の非農業部門雇用者数は27.2万人増、市場予想の18.2万人増を大幅に上回る
●米国労働省が発表した米非農業部門雇用者数は急増、失業率は予想外に上昇し、労働市場は複雑な様相を呈している。
●5月の非農業部門雇用者数は27.2万人増、市場予想の18.2万人増を上回った。過去12ヶ月の月平均23.2万人増を上回った。一方、4月の非農業部門雇用者数は17.5万人から16.5万人に下方修正された。

市場はFRBに注目
●この1週間、利下げ期待は高まっている。予想を下回る米国のデータが相次いだことに加え、カナダ中銀や欧州中央銀行が政策緩和を実施したことも後押しした。
●スワップ市場では、FRBは11月までに利下げを実施し、9月にも利下げを実施する可能性が高いと見られている。それでもJPモルガンとシティグループは、FRBが来月にも緩和すると予想している数少ない銀行のひとつである。

国債は好調
●利下げに対する楽観的な見方が広がり、世界の国債は11月以来最長の連騰を記録した。
●それでも、債券にとっては好材料であるものの、バンク・オブ・アメリカは、FRBの緩和は経済にとって「トラブルの最初の兆候」であり、市場が2024年後半の利下げをより確信するようになれば、ハードランディングの可能性が高まると警告している。

アップル、AI軍拡競争に出遅れた理由は
アップル社内で2020年代初めに行われた「Siri（シリ）」改良版のデモは、それを目にした人たちに、強力な人工知能（AI）音声アシスタントが持ち得る驚くべき能力を見せつけた。

世界の半導体業界、過剰在庫の消化後に好転の可能性
●大和のアナリストらは世界の半導体業界について、過剰在庫を消化した後は2～3年の好転期に移行する可能性があると指摘している。
●人工知能（AI）チップの需要は引き続き旺盛だが、過剰在庫の長期化によりAI以外の半導体の回復は予想以上にむらがあると説明。

モルガン・スタンレー、TSMCの値上げに強気
● $モルガン スタンレー(MS.US)$ は、粗利益率53%目標を達成するため、TSMCは2025年にウェーハ価格を5%引き上げる可能性があると予想している。 今後2年間で、3nmウェーハの平均販売価格は11%上昇、4nmウェーハの平均販売価格は3%上昇、CoWoSパッケージの価格は20%上昇する見込み。
● $タイワン・セミコンダクター・マニュファクチャリング(TSM.US)$ の新会長である魏哲家（C.C. Wei）氏は、火曜日のTSMCの株主総会後、同社のAIチップファウンドリーサービスの値上げを検討していることをほのめかし、すでにエヌビディアの創業者兼CEOである黃仁勳（Jensen Jen-hsun Huang）氏とこの問題について話し合ったことを明らかにした。
● $エヌビディア(NVDA.US)$ のCEOである黃仁勳（Jensen Jen-hsun Huang）氏はその後、この問題に関する質問に対し、TSMCのチップファウンドリーサービスにおける価値を認めた。 同氏は、「TSMCのウェーハ価格は確かに低すぎる。TSMCの世界とテクノロジー業界への貢献は、その財務実績によって過小評価されてきた」と主張した。