米国市場の展望：米決算シーズン到来、ウォール街の大手銀は反落リスクが高まっていると警告　ダウ平均は19ドル安でスタート

Moomooユーザーの皆様、こんばんは！今晩のＮＹ株の読み筋です。

市場概況
米国市場スタート、優良株で構成するダウ工業株30種平均は19.52ドル安の39272.45ドル、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数が82.80ポイント高の18512.09で始まった。米国大型株である500社の銘柄で構成するS＆P500種平均は14.28ポイント高の5591.26。

ウォール街の大手銀、株式市場が反落するリスクが高まっていると警告
● $S&P 500 Index(.SPX.US)$ がこのところ過去最高値を更新しているにもかかわらず、多くの投資銀行は楽観視していない。 モルガン、ゴールドマン・サックス、シティはいずれも、反落リスクに警戒するよう主張している。
● $モルガン スタンレー(MS.US)$ のストラテジスト、Mike Wilson氏は、米国株は選挙前に最大10％の反落を記録し、第3四半期は非常に不安定な展開となり、年末までに続伸する可能性はほとんどないと予想している。 同氏は、現在の米国株のバリュエーションは魅力に乏しく、業績、ポジション、金利、経済のリスクにさらされており、投資家は余裕を超えた高いPERの銘柄を保有している可能性があり、業績不振によりバリュエーションがリセットされやすいと考えている。Wilson氏は、株価の反落は懸念材料ではなく、投資家に買い場を提供するものだと考えており、質の高い成長株やバランスシートの強い企業に注目することを推奨している。ただし、こうした企業は現在プレミアム価格で取引されており、より魅力的なエントリー・ポイントを提供するには、相場の反落が必要になるだろうという。
● $ゴールドマン サックス グループ(GS.US)$ のアナリストも、企業決算が期待外れだった場合、パッシブ投資家の資金流出とファンドの売りにより、8月の米国株は2週間下落する可能性が高いと予想している。 データによると、今年上半期の米国株ETFと投資信託の資金流入額は2310億ドルだったが、例年8月は流動性が最悪で、流入額が減少する月であつた。 過去のデータによれば、8月から9月は米国株のパフォーマンスにとって最悪の2ヵ月であり、特に米国の選挙前夜の株式市場は資金流出する傾向がある。
● $シティグループ(C.US)$ のストラテジストらも、人工知能（ＡＩ）関連銘柄の上昇に陰りは見えないが、歴史を振り返ると、今が最大手銘柄の利益を確定すべき時だと指摘した。ドルー・ペティット氏率いるシティのチームによると、ＡＩ関連株に対するセンチメントは2019年以降で最も強く、これらの企業の大半のフリーキャッシュフローはアナリスト予想を上回ると見込まれている。このような状況は通常「ボラティリティーが大幅に上昇」することを示唆している。また、全体的なバブルの兆候はないかもしれないが、一部の銘柄の上昇は「懸念材料」だという。

パウエル発言
●パウエル議長は、FRBはインフレ鈍化の証拠を求めているものの、労働市場への潜在的リスクには警戒していると述べた。
●国債利回りはほとんど変化せず、トレーダーは7月に入ってから連日、債券の上昇に強気の賭けを仕掛けている。
●パウエル議長は水曜日遅くに下院金融サービス委員会で講演する予定。一方、S&P500種株価指数が今年36番目の史上最高値を更新した後、米国株式先物と欧州株式は上げ幅を拡大した。

●AIの需要は非常に高まっており、先月台湾から輸出されたチップ及び関連機器は35億ドルに達し、前年比422％の急増となった。
●チップの最大の顧客は米国で、6月の出荷総額は74％以上増加した。台湾には世界最先端のチップメーカー $タイワン・セミコンダクター・マニュファクチャリング(TSM.US)$ があり、 $エヌビディア(NVDA.US)$ や $アップル(AAPL.US)$ などの主要サプライヤーとなっている。
●「台湾は人工知能ブームと周期的な技術サイクルの回復に引き続き乗っており、これが今後数ヶ月の輸出を支えるだろう」とナティクシスのシニアエコノミスト、ゲイリー・ンは語った。
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