米国市場の展望：2025年に弱気相場が到来？長期的、VIX急騰後逆に買いの好機＝BofA　ダウ平均は58ドル高でスタート

Moomooユーザーの皆様、こんばんは！今晩のＮＹ株の読み筋です。

市場概況
米国市場スタート、優良株で構成するダウ工業株30種平均は58.47ドル高の39556.01ドル、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数が48.34ポイント高の16793.64で始まった。米国大型株である500社の銘柄で構成するS＆P500種平均は7.72ポイント高の5351.88。

米消費者物価指数（CPI）発表待ち、チップ株はほぼ上昇、金価格も反発
●ウォール街は、7月の米消費者物価指数（コアCPI）の前年比上昇率が過去3年以上で最低を記録すると予想し、FRBの利下げ観測を後押しするとみている。
●シティはリポートで、水曜日にCPIが発表される際、トレーダーは $S&P 500 Index (.SPX.US)$ が少なくとも1.2％変動すると予想していると指摘した。
●プレ・マーケットでは、ほとんどのチップ銘柄が上昇、 $エヌビディア (NVDA.US)$ 、 $アーム・ホールディングス (ARM.US)$ は1％超上昇。

●金の価格は小幅上昇し、前日比0.5%近く上昇。

CPI発表の夜に市場に大きな変動が起こる公算大
●CPIが予想を大幅に上回ったり下回ったりした場合、トレーダーはインフレとFRBの利下げペースに対する予想を見直すだろう、その結果、市場が再び混乱する可能性がある。
●Evans May Wealthのマネージング・パートナーであるBrooke May氏は、景気減速を理由にFRBが大幅な利下げを行った場合、それは歴史的に見ても株式リターンにとって良いことではないと述べた。 同氏は、経済が世間で考えられているほど悪いとは考えておらず、今後数週間はボラティリティが高まることが予想され、株価がさらに下落しても驚かないと述べた。
●一方、7月に米国のインフレ率がわずかに上昇したとしても、9月に予想されているFRBの利下げを揺るがすほどではないと指摘するアナリストもいる。

2025年に弱気相場が到来？
●Quantum Strategyのストラテジスト、David Roche氏は8月12日のインタビューで、弱気相場が迫っている可能性があると語った。
●同氏は、米連邦準備制度理事会（FRB）は市場が予想する水準、すなわち3.50％まで金利を引き下げることはなく、4.1％前後に金利を維持する可能性が高いと推測している。 しかし、CMEのFedWatchのデータによると、ほぼすべての市場参加者は、FRBが2025年9月までに4.1％以下に利下げすると予想している。
●また、米国経済の減速により企業収益が期待に届かない可能性もあり、それが弱気相場の可能性をさらに悪化させると指摘した。 また、同氏は人工知能セクターが明らかにバブル期に入っており、今後半年ほどで崩壊するとの見方を示しており、これが米経済成長鈍化の一因となっていることを指摘した。
●同氏は、こうした要因から2025年には米国株が20％下落する弱気相場が到来し、おそらく今年末からは相場が弱気に転じる可能性もあると考えている。 一方、この予測は11月の米大統領選の勝敗は考慮していない。

VIX急騰の後、米国株はどうなる？
●バンク・オブ・アメリカの調査によると、1997年以降、週足 $恐怖指数 CBOE Volatility S&P 500 (.VIX.US)$ が45を超えたのは11回あった。1997年10月、1998年9月と10月、2001年9月、2002年7月と8月、2008年10月-12月、2010年5月、2011年8月と10月、2015年8月、2018年2月 2020年2月から4月、2024年8月である。

●バンク・オブ・アメリカは、VIXが初めて45を大きく上回ると、 $S&P 500 Index (.SPX.US)$ はその後4～8週間不調になる可能性が高いと指摘している。 しかし、長期的（13週、26週、39週、52週）には、S&P500はVIX急騰後も比較的堅調なパフォーマンスを示しており、リターンは通常、過去の平均を大幅に上回っている。