2024年、最も愛されるハイテク株は？エヌビディア以外の優良株に注目！

2023年、米ハイテク株は予想外に回復し、人工知能（AI）が米国株高騰の波を牽引、 $エヌビディア (NVDA.US)$などのハイテク企業が史上最高値を更新するきっかけとなった。2024年に向けて、ウォール街のアナリストは、エヌビディアなどのハイテク企業が引き続き強気と予想している。また、昨年は過小評価されていた多くの企業も、今年に大きな注目を集めている。

米大手証券のアナリストが人工知能（AI）関連の追い風が続くと指摘。エヌビディアの業績は非常に好調で、引き続きアナリストの半導体部門のトップ・ピックに推奨している。さらに、アナリストは以下の企業にも期待している。

半導体業界
IDC社が発表した調査レポート（2024年半導体展望レポート）によると、世界の人工知能（AI）と高性能計算（HPC）への需要が爆発的に増加するとともに、スマートフォン、パソコン、インフラに対する安定した需要、自動車業界の堅調な成長と相まって、半導体産業は新たな成長の波に乗る可能性が高いという。

エヌビディアは昨年2倍以上に急騰したものの、FactSetによると、目を見張るような大幅上昇の後にも、アナリストは今後もさらなる上昇余地があるとの見方を示した。現在の平均目標価格は664.81ドルで、17日の終値に比べ約18%の上昇余地があることを意味している。

BofA証券のアナリストVivek Arya氏は、エヌビディアを2024年の半導体業界の「トップピック」に選定した。最近株価が上昇したにもかかわらず、Arya氏は、同社株価のPERが低いことから、一部の投資家は同社の人工知能（AI）投資の「持続可能性」に疑問を持っていることを示唆していると指摘した。同氏は、このようなトレンドの到来には数十年かかるため、ピークを予想するのは時期尚早だという。

さらに、アナリストが半導体大手 $アドバンスト・マイクロ・デバイシズ (AMD.US)$と $ブロードコム (AVGO.US)$も強気予想している。アナリストのコンセンサスによると、ブロードコムの平均目標株価は1155ドル。資産運用会社バーンスタインはブロードコムをトップピックに選定した。みずほ証券は、ブロードコムは依然として「業界のリーダー」であり、ブロードバンド、ソフトウェア、ワイヤレス（iPhone）、ネットワーク技術を含む幅広い半導体ポートフォリオで強みを発揮し続けていると指摘した。また、バークレイズのアナリストはAMDの目標株価を120ドルから200ドルに引き上げ、今年AMDのAIチップ売上高は40億ドル、2025年には70億ドル以上に達する可能性があるという。キーバンクのアナリストは同社の目標株価を170ドルから195ドルに引き上げた。

IT業界
ウォール街のアナリストは2024年にもIT業界に好感を持ち、バンク・オブ・アメリカ、シティ、ドイツ銀、ゴールドマン、JPモルガンなどの金融機関が、 $アマゾン･ドットコム (AMZN.US)$を2024年の最も魅力的な電子商取引（EC）株と評価している。一方、投資銀行オッペンハイマーとRoth MKMも、同社を最も人気の大型株と推奨している。

エバーコアISIのアナリスト、Mark Mahaney氏は、アマゾン、 $エクスペディア・グループ (EXPE.US)$、 $メタ・プラットフォームズ (META.US)$を2024年のトップピックとして選定した。Mahaney氏は、メタがリール（Reels）を通じ得られる新たな収益機会や、同社のアプリが世界的に及ぼす広範な影響力を考慮し、「目を引くユーザーと広告の価値提案」を持つと指摘した。同氏はまた、アマゾンが収益成長の加速と営業利益の拡大という変曲点にあるという。同社は強力な経営陣と、オンライン小売とクラウド計算分野でのトップの地位にあると指摘。

JPモルガンのアナリストも、アマゾンに対し同様の見方を示し、大型株のトップピックに選定した。同アナリストはまた、 $アルファベット クラスA (GOOGL.US)$の広告収益と利益率が改善され、同社の人工知能（AI）モデル「Gemini」（ジェミニ）によるいわゆる「AI格差」も縮小されたと述べている。

パイパー・サンドラー（Piper Sandler）のアナリスト、Thomas Champion氏もアマゾンを大型株のトップピックと評価している。 同行は $ピンタレスト クラスA (PINS.US)$の堅調な業績を強調し、同社を中小型株のトップピックと評価したことも注目に値する。

ソフトウェア業界
2024年、ウォール街のアナリストは、 $マイクロソフト (MSFT.US)$が2024年も高値更新を予想している。ゴールドマン・サックスのアナリスト、Kash Rangan氏は、マイクロソフトのパフォーマンスは同社が人工知能（AI）分野での機会に「ふさわしい」と示し、新規事業にも上昇余地があると述べた。マイクロソフトに加え、ゴールドマン・サックスは $アドビ (ADBE.US)$と $サービスナウ (NOW.US)$をトップピックとし、その回復力ある成長軌道、利益拡大の機会、AI分野での地位を挙げている。

エバーコアISIのアナリストは、 $セールスフォース (CRM.US)$を2024年のトップピックとし、最近の逆風が解消され、利益率の拡大が続くと考えている。 また、 $スノーフレイク (SNOW.US)$を「潜在力のある」銘柄と見ている。

通信・ネットワーク機器業界
エバーコアISIは、より安定したマクロ環境と、AIインフラの展開・導入加速による長期的な追い風が相まって、ハードウェア/ネットワーク業界全体に新たな転換点をもたらすはずだと述べている。JPモルガンは、2024年にはAIインフラに関連する企業や、今年下半期にAI関連収入を増やす可能性がある企業に強気だという。通信・ネットワーク機器関連銘柄では、 $アリスタネットワークス (ANET.US)$と $コヒレント (COHR.US)$の両社は、AI支出に対する影響力が過小評価されているという。