トランプ氏、米大統領「返り咲き」 その後注目すべきポイントは?米株上昇は来年まで続くのか
2024年米大統領選は、共和党候補のドナルド・トランプ前大統領の当選が確実、4年ぶりにホワイトハウスに返り咲くことになった。トランプ氏が勝利したことを受け、「トランプ・トレード」が急増している。米大統領選巡る不透明感が払拭され、米主要3指数はそろって大幅に上昇し、最高値を更新した。
6日の $S&P 500 Index (.SPX.US)$は5973.10ポイント。データによると、これは投票日(選挙の当日)としては過去最高のパフォーマンスになった。7日の米株市場では、S&P500種株価指数が3日続伸。終値で今年49回目の最高値更新。
2000年以降6回の米大統領選挙の後、11月末までの期間において、S&P500種株価指数は3回上昇し、3回下落したと、ドイツ銀行のマクロストラテジスト、ヘンリー・アレン氏が指摘した。
過去のデータを見ると、米国株はジョージ・W・ブッシュの任期中にマイナスのリターンを記録した以外、すべての大統領任期中に力強い上昇を達成している。また、年別にみると、大統領就任1年目は好調に推移する傾向があり、そのほとんどが2桁の上昇傾向を見せている。
しかし、投資家は選挙結果だけが選挙後の市場の変動要因ではないことに注意する必要がある。
今回の選挙でトランプ氏が勝利して、起こりうるその後の市場の動きについてはトランプ氏が勝利!大統領選後の相場はどう動く?金利・為替・関連銘柄「トランプトレード」総まとめで確認できる。
米大統領選が一段落し、ゴールドマン・サックスは、米株は引き続き上昇し、少なくとも年末までは上昇が続くと予想している。同行のアナリストは、その理由を3つ挙げている。
①歴史的な傾向として、米国株は選挙の年はいつも大幅高。
②投資家が株式市場に資金を再投入。
③トランプがホワイトハウスに返り咲くことで、M&A(企業の合併・買収)の活発化やIPOがさらに株価を下支えする可能性が高い。
モルガン・スタンレーの米国株チーフストラテジスト、マイク・ウィルソン氏は、米大統領選が終わり、年末のFOMO(見逃すことへの恐怖)心理が働くため、S&P500種株価指数は2024年最終盤に上昇を続ける可能性があると予想している。しかし、明らかな好材料が見当たらないことやバリュエーションが伸び切っていることなど、2025年が到来するにつれ、株価上昇への熱狂は薄れる可能性があるとも警告している。
また、トランプ大統領の減税政策は中長期的に米国の企業収益を下支え、米株の全体的な利益につながるとのコメントもあり、主に小型株や循環株がより良いパフォーマンスを示す可能性があり、金融株や化石燃料関連などの伝統的なエネルギーなどもをアウトパフォームする可能性が高いという。
その後注目すべきポイントは?
米連邦準備制度理事会(FRB)は7日まで開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で市場の予想通り、0.25ポイントの利下げを決定した。インフレが緩和する中、過去2年半にわたり実施した大幅利上げが労働市場の軟化につながることを回避しようとする動きだ。
しかし、今後の利下げの行方を見通すと、トランプ大統領の政策がインフレを引き起こすとの見方が強いため、市場は11月と12月の利下げ幅を50ベーシスポイント未満と予想している。
大手銀は、ドナルド・トランプ氏が米大統領に当選したことを受け、連邦準備制度理事会(FRB)による将来の利下げ観測を引き下げたところもある。
野村證券のデビッド・セイフ氏などのエコノミストらは、米連邦準備制度理事会(FRB)が今年あと2回、25ベーシスポイントの利下げを実施するとの想定し続けている。しかし、FRBの来年の利下げ予想についてはかなり悲観的で、最新の予想では来年は1回の利下げにとどまり、これまでの4回の利下げ予想よりかなり低くなっている。
これに加えて、今後1~2カ月がトランプ氏の新政策を観察する重要な時期になるという見方もある。
通常の手順では、選挙結果が確定した後、トランプ氏が勝利演説を行い、11月からも政権移行期間に入り、閣僚人事の調整などが本格化していくことになる予定。
来年1月20日の大統領就任式が行われ、トランプ大統領の就任演説や1月下旬から2月上旬にかけて一連の大統領令が打ち出される可能性もあり、トランプ政権の方向性を見極める重要な時期になる。
出所:moomoo、DowJones、Bloomberg、ロイター
ーmoomooニュースZoe
ーmoomooニュースZoe
免責事項:このコンテンツは、Moomoo Technologies Incが情報交換及び教育目的でのみ提供するものです。
さらに詳しい情報
コメント
サインインコメントをする
びふう : 選挙当日ダウ1日で+1,400ドルとか見た事なかった…まだまだ上がりそう