どうなる今後の米国株？"投資の神様"バフェット氏が警戒！ウォール街大手の予想まとめ

ウォール街のアナリストは、バフェット氏率いるバークシャー・ハサウェイの最新の13F提出書類から、米株式市場に赤信号が灯っていると見ている。今年1月以来、バフェット氏は約236億ドル相当の株式を売却しており、年間では売り越しとなっている。これは、バフェット氏が株のネットの買い手であった2022年とは対照的だ。急激な株売りにより、同社の手元資金が過去最高の1572億ドルに急増した。これに対し、ウォール街のアナリストたちは、バフェット氏からのメッセージは『慎重になれ』ということであり、2024年の米国株が苦境に見舞われるとの見通しを示していると警告した。

また、世界のヘッジファンドが米ハイテク株を売却している。ゴールドマン・サックスによると、世界のヘッジファンドのハイテク株に対するポジションがロング及びショートともに縮小。週間の縮小幅は過去7カ月で最大という。Lombard Odier Investment ManagersのFlorian Ielpo氏は、米国株のバリュエーション・バブルとヘッジファンドの関心低下により、米ハイテク株の「パフォーマンス集中」の終焉を意味するかもしれないと指摘。

さらに、ゴールドマン・サックスが20日に公表したリポートによると、ヘッジファンドの米国株投資について、集中度を追跡する「クラウディング指数」は過去最高を記録、特定銘柄への偏りが過去22年で最も大きいと指摘した。トレンドを追い求める投資家とヘッジファンド集中度の上昇が、人気銘柄の好調なパフォーマンスと相まって今年のリターンを支えたが、同時に「クラウディング指数」を過去最高に押し上げたという。その結果、ヘッジファンドの保有するこれらの大型ハイテク株の規模や今年の上昇の強さを考えると、いかなる反転が劇的なものになる可能性がある。

米株式市場は7月までは好調を維持していたが、7月末をピークにさえない展開となっている。しかし、11月に入り、景気の減速を示すデータに加え、米国債利回りの大幅低下、米FRBの利上げのサイクルが終了するとの観測により、S＆P500、ナスダックはともに上昇し、再び年初来高値に近づいている。この上昇が今後も続くだろうか？ 2023年も終わりに近づき、米ウォール街の大手銀行が最近、2024年の米国株の予想を発表した。