岸田文雄首相は14日、９月の自民党総裁選に出馬しない意向を表明した。これを背景に日経平均は、買い優勢が一転、一時600円近く急落した場面もあった。ドル円も一時80bp超下落、１ドル＝146円まで円高進行した。10年国債利回りも1.5bp下落、0.83％となった。
岸田首相が就任した2021年10月4日から不出馬表明まで、日経平均は26.6%の上昇幅を達成。一方、ドル円は32.62％上昇で円安方向に動いた。
岸田首相の在任期間はポストコロナ時代となり、同氏が景気刺激や賃金上昇などの拡張的な財政政策を提唱した。 2022年5月、岸田首相は「資産所得倍増プラン」の具体策としてNISAの拡充を表明した。また、24年の春闘では平均賃上げ率は5.10％、1991年以来の高水準となり、脱デフレの期待が高まった。
今後の株式市場と円相場は？
9月の自民党総裁選では、石破茂元防衛相、河野太郎デジタル相、上川陽子外相、茂木敏充幹事長、小泉進次郎元環境相、高市早苗経済安全保障担当相、加藤勝信元厚労相などが有力後任候補と見られる。その中、高市早苗氏だけが、より緩和...