米国労働省が発表した雇用統計によると、2月の非農業部門雇用者数は27.5万人増、市場予想の19.8万人増を上回ったものの、前月が35.3万人から22.9万人に下方修正された。
今週はパウエルFRB議長の議会証言が行われていたが、利下げには前向きな姿勢を示していたものの、データをもう少し確認したい姿勢を強調していた。本日の米雇用統計は、そのFRBのスタンスに変化を与えるほどの内容ではないものの、少なくとも年内の利下げへの期待は正当化するものと思われる。短期金融市場では6月の利下げ開始を完全に織り込む動きが見られている。
失業率は3.9%、市場予想の3.7%を上回った。
平均時給は前月比0.1%上昇、市場予想(0.2%上昇)をやや下回った。
まちまちの内容ではあったものの、全体的には雇用の落ち着きが示されている。雇用増加を牽引したのは、医療、レジャー・接客業、政府機関などのサービス部門。
業種別非農業部門雇用者数の増減は以下の通り。
この結果を受けてダウ先物、ナスダック100とも上昇に転じている。前回値が下方修正されたことや、失業率が悪化したこと、そして注目されていた平均時給が予想を下回る上昇となったことで、健全な経済成長と雇用の落ち着きが示されていると市場は捉えているようだ。
ドル相場が激しく振幅している。非農業部門雇用者数の伸びが予想を上回ったことで、ドル買い反応が先行。ドル円は147.40台まで買われた。しかし、前回値が大幅に下方修正されたことや、失業率の上昇、平均時給の伸び鈍化などを受けてドル売りに転じている。ドル円は一時1%下落し、146.50近辺に下落している。米10年債利回りは一瞬4.12%付近まで急上昇も、その後すぐに低下に転じると4.03%台となっている。
米労働省労働統計局(BLS)が、米国の労働者の雇用状況を調査した指標。非農業部門雇用者数(Nonfarm Payroll:NFP)は、農業部門以外の産業で働く就業者の数を、非農業部門に属する事業所の給与支払い帳簿を基に集計したもの。世界中の経済指標の中で最も市場に注目されている指標の一つ。同時に発表される失業率は、労働力人口に対する完全失業者の割合で定義される。軍隊従事者、刑務所の服役者などを除いた16歳以上の男女が対象となる。労働の意思のないものは、労働力人口から外されるため、失業率には反映されない。平均時給、労働参加率なども同時に発表される。
moomooニュース ー Sherry
出所:investing、MINKABU
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