米商務省が発表する7月の米小売売上高は前月比1.0%増、市場予想の0.3%増を大幅に上回る。前期は0.0%から0.2%減に下方修正。
自動車、ガソリン、建築資材、外食を除くコア小売売上高は前月比0.4%増、市場予想の0.1%増を上回る。前期は0.4%増から0.5%増に上方修正。
借入費用の上昇、労働市場の冷却、不透明な経済見通しにもかかわらず、消費者の底堅さを示している。
全13項目中10項目が増加した。自動車販売台数は、自動車ディーラーへのサイバー攻撃により6月に大幅に減少した後、3.6%増と回復した。家電製品は1.6%増、堅調な伸びを示した。Eコマース売上は、 $アマゾン ドット コム (AMZN.US)$ のプライムデーや $ウォルマート (WMT.US)$ 、 $ターゲット (TGT.US)$ のプロモーションによる大幅な値引きを背景に、小幅増となった。建築材料、園芸用品販売店は前年比0.9%増、 $ホーム デポ (HD.US)$ の軟調な決算が発表する一方、予想以上の好調も示した。飲食料品店の売上高は0.9%増、堅調に推移。レストランとバーの売上高は0.3%増、外食も好調。
7月の米小売売上高は予想を上回り、景気が急減速に対する懸念が緩和された。需要低迷の兆候が見られず、FRBが9月50bp利下げ観測が後退。7月のインフレ率は緩やかに上昇、25bpの利下げが公算大。
注目すべきだのは、小売売上高がこの1年半で最大の前年同月比増加率を記録したものの、統計局が8ヵ月連続で前回値を下方修正している。景気の軟着陸の観測には、まだ多くのデータが必要がある。
-moomooニュースCitron