「智通財経APP」は、最近、カタールエネルギー社Qatar Energyが、イタリアエニ(E.US)に対して年間100万トンの液化天然ガス(LNG)を最長27年間供給することを発表したことを報じました。以前に同社は、ロイヤルダッチシェル(SHEL.US)を通じてオランダに天然ガスを供給し、トタル(TTE.US)を通じてフランスに天然ガスを供給して、カタールが世界有数の液化天然ガス輸出国としての地位を強化しました。
契約に基づき、QatarEnergyとENIの子会社はカタール北部油田東拡張プロジェクトについて、長期の販売契約に合意しました。この拡張プロジェクトにより、カタールの液化天然ガス生産能力は2027年に7700万トンから1.26億トンに増加します。そして、ENIはこのプロジェクトの少数株主として、3.125%の株式を取得します。
現在、カタールは世界最大の液化天然ガス輸出国であり、過去2週間で、2026年からシェルとトタルエナジーに液化天然ガス350万トンを供給する27年契約を締結しました。これは欧州でのカタール最大かつ最長の天然ガス供給契約です。
それまでに、アジアは長期の購入契約に対する需要が高く、QatarEnergyの2段階の液化天然ガス生産拡大を確保することにより、ヨーロッパを上回って供給を手に入れました。アジアの取引には、昨年11月に中国石油化工集団公司との27年間の液化天然ガス供給契約を含み、同様の契約が中国石油天然ガス集団公司と6月に締結されました。
この協定の署名は、欧州が積極的にロシアの天然ガス供給の代替手段を模索していることを示しています。ロシア・ウクライナ戦争後、ロシアの天然ガス供給量のシェアは約40%に達しました。ドイツは、欧州連合で最大のロシアの天然ガス購入国として、コンコルディア石油(COP.US)との15年にわたる協定を締結し、2026年から年間200万トンの液化天然ガスを供給されることになりました。
QatarEnergyは、イタリアの天然ガス需要の10%以上が、カタールからアドリア海端末に輸送された液化天然ガスによって賄われていることを示します。このデータは、QatarEnergyが欧州市場の天然ガス需要を満たす能力を備えていることを十分に示しています。
QatarEnergyのCEOであるSaad al-Kaabiは、次の声明で述べています。「私たちは、特にイタリア市場に対する、全欧州市場への約束を継続して実証していくでしょう。」この発言は、QatarEnergyの長期的な供給能力に対するヨーロッパの投資家の信頼を高めることに疑いの余地はありません。